トヨタ・モーター・タイランドはバンコク国際貿易展示センターで開催されているイベントで、まったく新しい高級ミニバン、マジェスティを初公開した。

 このマジェスティは、今年2月にフィリピンで世界初公開となった海外向け新型ハイエースをベースとしたモデル。国内で現在販売中の現行ハイエースはキャブオーバー形式で前列シート下にエンジンを配置しているが、こちらはセミボンネットタイプなので静粛性には有利となっている。



ベースとなった海外向け新型ハイエース。
フロントフェイスなどが変更されたマジェスティ。


4リンク式のリヤサスペンションを採用している。

 後席には電動マッサージ機能を備えたキャプテンシートを備え、乗り心地を向上させる新設計4リンク式リヤサスペンション、リングフレーム構造のボディ骨格などを採用。パワートレーンは2.8ℓディーゼルターボエンジンを縦置き搭載し、後輪を駆動する。



運転席まわりも上質な雰囲気に。

 タイでは高級ミニバン・マーケットは現在、堅調に推移しており、今後も週末には家族や友人と供にレジャークルーザーとして使い、ウィークデイはビジネスシーンでステイタスを感じさせるモデルへの需要はより高まると予想されている。トヨタではアルファードをタイにも展開しているが、現地価格が1000万円を超えるその高価格ゆえ、販売台数は限られたものとなっていた。そこで今回、現地価格でおよそ600万円〜という価格設定のマジェスティを投入し、このポジションでのシェア拡大を狙う構えだ。



車両価格も高額であるだけに、豪華な使われ方が想定されている。

2、3列目はキャプテンシートを装備。
この眺めはアルファード/ヴェルファイアと遜色がない。


 インテリアはご覧の通り、アルファード/ヴェルファイアの上位グレードに匹敵する豪華な仕様が用意され、ステイタス性も十分。4列シートのうち2,3列目はキャプテンシートとなっている。ドリンクホルダーを備えたウッド調シートコンソール、9個のエアバッグやトヨタ−セーフティセンスによる安全装備、合計7つが用意されるUSBポートの利便性などをアピールする。



 海外向けの新型ハイエースは、ショートボディでも全長が5265mm、全幅も1950mmという大型サイズだけに、このマジェスティも日本での販売の可能性は低いが、「高級ミニバン」という日本で生まれたカテゴリーを、トヨタが積極的に海外展開していく動きは注目だ。



情報提供元: MotorFan
記事名:「 究極の“ハイエンドピープルムーバー”が誕生