オン・セミコンダクターは、同社の高度なイメージセンサ・モデリング技術を活用して、NVIDIAのシミュレーション・プラットフォームDRIVE Constellationに、リアルタイムのデータを提供することを発表した。このオープンでクラウドベースのプラットフォームは、大規模なHILS(hardware-in-the-loop)テストと自律運転車の検証用に、ビット単位の精度を持つシミュレーションを実行する。

 オン・セミコンダクターのイメージセンサのモデルは、周囲の情報と制御信号の両方をDRIVE Constellationから受信し、その入力に基づきリアルタイムの画像を計算し、出力する。そして、そのシミュレーションされた画像を、DRIVE Constellationの処理のために戻す。この複雑なセンサモデルは、写真をデジタル出力に変換する過程のすべての重要パラメータ(量子効率、ノイズ、ゲイン、アナログ・デジタル変換、黒レベル補正など)を活用し、現実世界のイメージセンサの正確な出力を提供する予定。




 オン・セミコンダクターは、NVIDIA社のGPUテクノロジー・カンファレンス(2019年3月18日~21日)の327番ブースで、先進のセンサー・シミュレーションのモデル、およびオブジェクト検出用に開発された新しいツールのデモを実施する。オン・セミコンダクターは、DRIVE Pegasusプラットフォームとともに使用できる、1メガピクセルから12メガピクセルまでの車載用CMOSイメージセンサ製品を提供している。このブースでは、プラットフォームに接続された、これらの業界最高レベルのセンサのデモを見ることができる。




 オン・セミコンダクターの、車載イメージングソリューション部門担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるロス・ジャトウ氏(Ross Jatou)は次のように述べている。「オン・セミコンダクターは、DRIVE Constellationプラットフォームに取り組むNVIDIAのエコシステム・パートナーの1社になったことを、うれしく思います。当社の革新的でスケーラブルなイメージセンサのソリューションは、要求が厳しく、かつ進化する自律運転のニーズに対応します。安全で堅牢な無人運転自動車の進展を加速するのに役立つ、このように重要な実用化プログラムの欠かせない役割を担うことは、当社にとって非常に重要です」




 NVIDIAのジェネラルマネージャー、ズヴィ・グリーンシュタイン氏(Zvi Greenstein)は次のように述べている。「NVIDIAのDRIVEプラットフォームは、開発者向けにハードウェアとソフトウェアの完全なエコシステムを提供し、異なる多くののテクノロジと学問分野の専門家によってサポートされています。オン・セミコンダクターの先進的なイメージングソリューションは、クラス最高の性能を実証しており、同社の革新的なイメージセンサのモデルは、自律運転を実験段階のコンセプトから現実的な主流技術に引き上げようとする、画期的な仕事に従事する人々にとって有益です」

情報提供元: MotorFan
記事名:「 オン・セミコンダクター:NVIDIAとクラウドベースの自律運転車シミュレーションで提携