ブランドや車種の個性が表れるのは、デザインやメカニズムだけとは限らない。例えば、収納スペースもそのひとつ。ユーザーが少しでも使いやすいように創意工夫が凝らされている。そのこだわりをチェックしてみた。

 1993年に初代モデルが登場。従来の軽自動車の弱点だった室内空間の狭さを、背を高めることで解決した意欲作として人気を集めた。現行モデルは2017年デビューの6代目。新プラットフォーム「HEARTECT」の採用による軽量化と高剛性化のほか、加速時にモーターでエンジンをアシストするマイルドハイブリッドシステムを搭載し、走行性能を向上させた。その他にも、3つの異なるスタイルを用意するなど、多様化するニーズに対する工夫も凝らされた。

誰が使っても便利な収納がズラリ

 3つの顔を持つが、内装のレイアウトは全車共通でカラーや加飾で個性を演出する。収納類は前席を中心に充実しており、ポケットなどがドライバーを囲むように配置されている。また、助手席の座面下には取り外せるバケツを設けたほか、後席ドアの内側には傘を置くためのホルダーを設置するなど、限られた空間を最大限に活かす創意工夫が感じられる。

①サンバイザーのチケットホルダーはバニティミラーのリッドをクリップとしたタイプ。スティングレーと「HYBRID FZ」は助手席にも装備。

②新設された運転席アッパートレーは手が届きやすく、スマホや財布などがサッと置ける便利な場所。大型スマホ2台分以上の左右幅がある。

③運転席のドリンクホルダーは引き出し式ではなく据え置き型に。ペットボトルから缶、そして500mℓ紙パックまでしっかり保持できる設計。

④運転席足元のアンダートレーは眼鏡ケースが置けるサイズ。またドライバー脇はセンターアームレスト内部も収納スペースになっている。

⑤インパネ周辺で唯一隠せる収納のグローブボックスは先代の約3倍にまで大容量化。一般的なボックスティッシュが2箱(保湿系は1箱)収まる。

⑥ナビ横のカードホルダーは財布に入れたくないクルマ関連のものをまとめておける。入れたカード端が飛び出ているので、取り出しやすい。

⑦フロントドアポケットは従来は冊子のみだったがボトルホルダーも追加。運転席の近くに飲みかけの飲料を2本置きたい、という声に応えた。

⑧ドアを閉じる際に握る部分は従来よりも底が深く設計されている。これはスマホを置いても開閉時に落ちにくいように、と考慮した設計だ。

⑨ワゴンR定番の助手席座面下の収納部。サイズは先代同様で、全体が取っ手付きのバケツ状なので車外へ持ち出せる。

⑩リヤドアポケットのトピックは後方(写真右側)に薄型ボックスティッシュを置けること。後席でティッシュを置く場所に悩まなくて済む。

⑪助手席と後席の、ドアを閉じる際に握る部分は運転席の倍以上の長さ。これは収納部として大型スマホもきちんと置けるよう考えているから。

⑫アンブレラホルダーは、持ち手の部分がガラスに当たらない、ストラップで生地を留めなくても傘を挟める、などのアイデアが盛り込まれていて、とにかく便利だ。

⑬グローブボックス脇のショッピングフックは耐荷重2kg。袋を吊ってそこを補助的な収納スペースとしても使える。

⑭助手席前のドリンクホルダーももちろん500mℓ紙パックに対応。トレーにはボックスティッシュも置ける。

⑮全車に備わる助手席シートバックポケット。A4ワイドの冊子でも余裕が残るほど幅広で使いやすい。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 暮らしを支える縁の下の力持ち、ワゴンR、収納スペースを総チェック!! 容量は?使い心地は?