後席にスライドドアを持つコンパクトでちょっと背高いワゴンが、スズキ・ソリオバンディットとホンダ・フリードスパイク。高いスペース効率と前後席のウォークスルーが可能なのも両モデルの特徴だ。扱いやすくて「使える」コンパクト2モデル。そのパッケージングとトランクスペースを比べてみよう。

ホンダ・フリードスパイク ハイブリッドジャストセレクション

 ソリオのルーツは初代ワゴンRのプラットフォームを活用し1997年に登場したワゴンRワイドにたどり着く。2代目ワゴンRの途中から「ワゴンRソリオ」となり、その後の一部改良時に「ソリオ」という車名が単体で使われるようになった。現行のソリオは、ソリオとして三代目。バンディットは、ソリオのフロント、テール、インテリアのデザインを変更した上級モデルという位置づけだ。パワートレーンは、1.2ℓ直4DOHC+マイルドハイブリッドだ。


 一方のフリードスパイクは、多彩な使い方可能な荷室が魅力のコンパクトハイトワゴン。1.5ℓ直4SOHC+IMA(インテクグレーテッド・モーターアシスト)のハイブリッドだ。


 まずは、全体のサイズ比較から。

ソリオバンディット ハイブリッドMV 全長×全幅×全高:3710×1625×1745mm ホイールベース:2480mm ミラーtoミラー:1940mm

全長は4mに満たず、フリードスパイクより短いにもかかわらず、フロントオーバーハングの短縮により、室内長はクラストップの2525mmを実現。前後乗員間隔も1080mmと広い。

ソリオバンディット ハイブリッドMV


全長×全幅×全高:3710×1625×1745mm


ホイールベース:2480mm


車重:950kg


エンジン:直列4気筒DOHC


最高出力:91ps(67kW)/6000rpm


最大トルク:180Nm(12.0kgm)/4400rpm


トランスミッション:CVT


駆動方式:FF


最小回転半径:4.8m


JC08モード燃費:27.8km/ℓ


車両本体価格:182万5200円

フリードスパイク ハイブリッドジャストセレクション 全長×全幅×全高:4210×1695×1715mm ホイールベース:2740mm ミラーtoミラー:1990mm

低床を売りにするフリードスパイクは、荷室の開口高の低さも特徴のひとつ。自転車や重たくて嵩張る荷物の積み降ろしが楽に行なえる。室内幅の広さもソリオに対するアドバンテージだ。

フリードスパイク ハイブリッドジャストセレクション


全長×全幅×全高:4210×1695×1715mm


ホイールベース:2740mm


車重:1400kg


エンジン:直列4気筒SOHC


最高出力:88ps(65kW)/5400rpm


最大トルク:132Nm(13.5kgm)/4200rpm


トランスミッション:CVT


駆動方式:FF


最小回転半径:5.2m


JC08モード燃費:21.6km/ℓ


車両本体価格:238万円

ラゲッジスペース比較の前に、インパネと前席・後席も比べてみよう。

ソリオバンディット ハイブリッドMV 室内長×室内幅×室内高:2515×1420×1360mm

エンジンルームの短縮に伴ってインパネのデザインとサイズを最適化。前席の膝前スペースを拡大し、足下の開放感も高まった。フルオートエアコンはハイブリッド車に標準装備、7インチメモリーナビと360度全方位モニターはオプション設定。

後席シート高:720mm ハイブリッド車には後席スライド&リクライニング機構とセンターアームレストを標準装備。リクライニング後傾角は従来の28度から最大56度へと拡大。
前席シート高:640mm バンディットはダークパープルのアクセントが入ったファブリックシートを採用。高さの調整量が拡大され、小柄なドライバーへの対応性も向上した。


フリードスパイク ハイブリッドジャストセレクション 室内長×室内幅×室内高:2025×1440×1265mm

時代を先取りしたインパネの造形美は、ソリオと比べても見劣りしない。だが、モデルチェンジが近いということもあり、エアコンがタッチパネル式ではないなど、最新のホンダ車と比べると旧さを感じるのも事実だ。ナビゲーションは販売店オプション。

後席シート高:740mm 残念ながら後席のスライドとリクライニングは非採用。荷室をフラットにできるダイブダウンは便利だが、居住性における自由度が低いのは否めない。
前席シート高:650mm 撮影車はパッケージオプションを備え、プライムスムースとスウェード調素材のコンビシートを装備。運転席ハイトアジャスターは全車に備わる。


ソリオバンディット ハイブリッドMV

通常時:奥行き410mm 高さ960mm

最大時:奥行き1520mm 最小幅:1030mm

通常時の奥行きは後席をスライドさせることで575mmまで拡大可能。その状態でも後席のニースペースには約200mmのゆとりが残り、実に快適だ。FF車には容量100ℓの実用的な床下収納も備わる。

フリードスパイク ハイブリッドジャストセレクション

通常時:奥行き925mm 高さ1045mm

最大時:奥行き1800mm 最小幅1010mm

荷室の高さや形状を使い分けられる便利な反転フロアボードを採用。ボディサイズで勝る分、フロア各部の寸法も幅以外はソリオを上回り、特に後席格納時の最大奥行きの広さは大きく優位に立っている。
情報提供元: MotorFan
記事名:「 ソリオバンディットとフリードスパイク。ラゲッジスペースを比べてみる。使い勝手は? 容量は? 後席は?