同じヤマハでもシグナスXやNMAXといった上級機種とは異なり、低価格な実用性モデルとして2017年4月に発売。アクシストリートの後継ポジションであるが加速力は格段に良好! カジュアルなデザインを採用したことで、老若男女に広く浸透している。

ヤマハ AXIS Z

24万3000円

■■実力分析結果■■


・加速力……………………………6Point


・最高速……………………………6Point


・実用性……………………………8Point


・コストパフォーマンス……9Point

街中での使いやすさを最優先、コスパ抜群のNEW通勤快速

ヤマハはオリジナリティを追求する一方で、ターゲット層を明確にし、ニーズを掴むことも忘れていない。そんな同社が狙ったのは都心に住み通勤でスクーターを使っているユーザーだ。駐車スペースが限られた街中ではコンパクトな車体と燃費に優れた経済性を求める声が多かった。これを元に具現化したのが先代のアクシストリートであり、その軸となる機能を一層高めたのがこの〝Z〞である。




この車両の特徴はアドレスV125Sに迫る小柄なボディにクラストップ級の低燃費を誇る空冷ブルーコアエンジンを搭載していること。また、ジェットヘルメットが二個収まる大容量の収納や車体価格が他の125㏄よりも10〜30%リーズナブルなのも見逃せないところだ。




諸元表のパワーでは他車に後塵を拝するが、実際に走ると低速域での機敏な動きを徹底的に追求していることがよくわかる。ゼロからのスタートは鋭く、低回転域での加速力はなかなかのもの。




しかし、スピードが乗ってしまうとパワーの盛り上がりはあまり感じられない。ハンドリングも同様にクイックな動きで低速では優れた運動性を発揮するものの、それなりに速度を出すと小径ホイールのデメリットである安定感不足が顔をのぞかせる。




パワー以上に燃費性を求めたエンジンしかり、実用速度域を重視したユーザビリティしかり、すべてがシティユースに特化したパッケージなのだ。(後藤 武)

後藤 武>>>


オートバイ誌クラブマン元編集長。 顔に似合わず繊細な感覚の持ち主で、各車の違いを読み取る。
タル型グリップにはバーエンドを備える。ハンドル幅は約680㎜。給油口はフロントインナー左側に位置。
六角形のパネルを採用。速度計、燃料計、オドメーターのシンプルな構成で、状況が即座に把握しやすい指針式。


小回りの効く前後10インチホイールをチョイス。フロントブレーキは1ポットキャリパーのディスク仕様。
テールランプとウインカーが一体となったシャープなデザイン。流線型のグラブバーもマッチしている。


小振りなボディサイズに対してシート座面の全長を660㎜と長めにとり、滑りにくい表皮のためタンデムも余裕。
新開発の空冷124㏄2バルブのブルーコア(ボア52.4㎜×ストローク57.9㎜)。トルク型でねばり強い。


佐川健太郎‘S IMPRESSION

通勤・買い物などの絶好のパートナー !


「前後10インチによる50cc 並みの小回りの良さ、さらにフラットフロアで乗り降りもしやすい。軽量コンパクトで街乗りでは必要十分なパワー感は、普段使いで気軽に乗り回すにはうってつけだ。シート下スペースの間口は広いが底が浅めなのがちょっと残念」

佐川健太郎>>>


バイクジャーナリスト、「ライディングアカデミー東京」校長、日本交通心 理学会員などいくつもの顔を持つ。愛称はケニー佐川。
Specifications


■全長×全幅×全高 1790×730×1145㎜ ■シート高 770㎜ ■車両重量 100㎏(装) ■総排気量 124㏄ ■エンジン種類 空冷4ストSOHC 2バルブ ■最高出力 8.2ps(6.0kW)/6500rpm


■最大トルク 0.99㎏m(9.7N・m)/5000rpm ■燃費 55.7㎞/ℓ ■燃料タンク容量 5.5ℓ ■ブレーキ (前)ディスク(後)ドラム ■タイヤサイズ (前後)100/90-10 SPEC


※(乾)は乾燥重量、(装)は装備重量です。


※燃費はWMTCモード値です。

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モトチャンプ監修


大量試乗コメント付きスクーターバイヤーズガイド の 2017-2018年版。


スクーターを狙っている人必見の参考書!


「使い勝手リアル解剖」と称して、収納スペースの比較や燃費テスト、GPSロガーを用いた加速性能テストなど雑誌ならではの企画が目白押しです。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 発進加速が意外と(?)良好! ヤマハ・AXIS Z【スクーター試乗レポ】