特に角目4 灯マスク(ワゴン)を採用した82年デビューの3 代目(50系)モデルからは、商用の貨物用途だけではなく、多人数乗車を可能とする乗用ワゴン用途でも注目された。さらにその後もグレード的に廉価仕様が中心だったバンに、豪華仕様といえるスーパーGLを投入する等、ユーザーのハートを捉え、ハイエース人気を確かな物にしてきたのだ。ゴージャスなクルマというイメージも定着した。
さらに海外市場にも約150 カ国に販売。特に89年登場の4 代目(100系)モデルは15年にも及ぶロングセラーであったことも奏功し214 万台もの販売実績を誇る。04年から現行5 代目(200系)モデルへのチェンジ後は早くも約200 万台を販売。初代からの累計販売台数はなんと約602 万台に及んでいるのだ。特に4 代目モデルにおいて世界各国で培われた耐久信頼性は高く、ハイエースブランドに対する評価と人気はまさにグローバル規模へと拡大している。
同クラスのワンボックス車ではまさに最強の商品力を誇る。そんなハイエースが50周年を記念して販売店の新施策として「ハイエースフィールド」を展開する。ハイエースのあるライフスタイルのひとつとして楽しいシーンを提示。例えばキャンプ等のアウトドアライフのひとこまを具体的に訴求することでハイエースのある生活の新たな魅力を発信すると言う。発表会場にも実際にテントやタープ、ハンモック等を設営して披露していた。
またお台場エリアのメガウェブでは11月23日~12月3日まで、トヨタ博物館では12月5日~12月5日まで、50周年記念展示を実施。完璧なまでにレストアされた初代~4代目までのハイエースを始め、歴史紹介のパネルや歴代ハイエースカタログも展示される。マニアならずも半世紀の変遷を見られるのは興味深い。
そしてもうひとつ。50周年を記念してモデリスタが手がけたコンプリートカーの「Relaxbase (リラクベース)」がデビュー。「NEO RETRO FUN BOX 」 をデザインコンセプトとして開発された特別仕様で、幅広いレジャーユースに対応できる使い勝手に優れたモデルとなっている。レトロ風のツートーンカラー仕上げや内装にもツートーンカラーシートや白木目調のインテリアパネルでドレスアップ。車中泊を考慮したベッドキットや補助バッテリー等の装備が施されている。ちなみにスーパーGL標準ボディベース2WD 2LガソリンのTypeⅠは333 万8280円。同4WD 2.8LディーゼルのTypeⅡは447 万5520円だ。