出場の決まった小林は、
「今回香港でフォーミュラEに参戦する機会を作ってくれた、チームオーナーのマイケルとアンドレッティ・フォーミュラEチーム、そしてMS&ADをはじめ、スポンサーとパートナーのみなさまに感謝します」
と、まず謝辞を述べ、続けて、
「アンドレッティは世界的に著名なレーシングファミリーでもあり、その一員としてフォーミュラEのレースを戦えるのは大変光栄なことです 。 正直なところ事前にきちんとしたテスト走行ができずにレースに挑むのは簡単なことではありませんが、チームも最大限のサポートをしてくれているので心配はしていません。香港ではいいレースができることを楽しみにしています。みなさま応援よろしくお願いいたします」
と、デビュー戦へ向けた心境を語った。
10月上旬に実施された、スペイン・バレンシアでの公式プレシーズンテストに参加できず、実質ぶっつけ本番でのぞむ小林だが、チームオーナーのマイケル・アンドレッティ(55)は、
「香港でのシーズン開幕にあたり、アンドレッティのカーナンバー27に小林のような優れたドライバーを迎えることができたのは非常に幸先が良い。F1でもWEC(世界耐久選手権)でもその実力を見せつけているから、今回の件はフォーミュラE選手権にとっても次のステップとして申し分がない」
と意に介さない様子で、
「日本のファンの情熱は本当に素晴らしいから、香港でのデビュー戦でも、彼に対する熱烈な応援を目の当たりにすることになるだろう」
と、大きな期待を口にした。
MS&ADアンドレッティは、14年の選手権創設時から活動を続けているチームで、昨季のチーム成績は総合7位。 それ以前も6位(1季目)と7位(2季目)で終わっているため、まずは上位進出が課題となる。もうひとりのドライバーは、アムリンアグリ所属時代に優勝1回の経験を持ち、参戦4季目を迎えるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(26・ポルトガル)。
2017/18FIAフォーミュラE選手権は、香港でのダブルヘッダーを皮切りに世界各地を転戦、来年7月末のカナダ・モントリオールで行なわれる最終戦まで、10チーム20台によって全14戦が争われる。