ポルシェは、911Rに続く”控えめなレンシュポルト”、911GT3ツーリングパッケージを、フランクフルト・ショーで突如、初公開した。まさに羊の皮を被った狼、第二章である。

ポルシェは、フランクフルト・モーターショーにおいて、「911GT3 ツーリングパッケージ」をワールドプレミアした。このモデルは、いわゆる往年の名車“73カレラRS”を彷彿とさせるもので、控えめな外観ながらも、レンシュポルトならではの刺激的かつ、サーキットにも耐えうるパフォーマンスを披露する。同時に、911Rの続編とも言えるモデルだ。




ボディはリヤ側を除けば従来の911 GT3と同一。専用に設計されたフロントエンドの大型エアインテークや911 GT3モデル特有のエアアウトレットをラゲッジコンパートメントリッド前部に備え、フロントとリヤのライトなども同じ。しかし、リヤ周りは、従来のGT3に備えられた大型リヤスポイラーを外し、911カレラと同様の構造をもつスポイラーに置き換えたうえで、ボディ同色に塗られたエアロダイナミックティアオフエッジ(ガーニーフラップ)を追加。リヤリッドグリルには、“GT3 touring”のロゴがあしらわれるなど、GT3ほどの派手さはないものの、ほど良い主張が見られるのが特徴だ。GT3の名を冠するだけに、ホイールはセンターロック式鍛造軽合金製を装備。ボディサイズがGT3そのままゆえ(911カレラよりも44ミリワイドなリヤトレッド)、大型のリヤスポイラーを備えないことから、独特のアピアランスを生み出している。

インテリアはマニュアルトランスミッションを装備しているだけに、往年のスポーツカーの雰囲気だ。上質なレザーが広範囲に使用され、12時の位置にマーカーの付いたステアリングホイールリムを装備するほか、シフトレバー、ドアパネルアームレスト、センターコンソールの収納ボックスリッド、インナードアハンドルなどスムース仕上げのレザーで覆われている。




パワートレインとシャシーは、従来の911 GT3と共通。4ℓ水平対向6気筒自然吸気エンジンを搭載し、ポルシェがこれまでに開発した公道仕様の水平対向エンジンで最大の総排気量、そして9000rpmまで回る高回転ユニットを積む。最高出力は500ps、最大トルク460Nmを発生し、0-100km/h加速は3.9秒、最高速度は316km/hを実現する。そのほか、6速マニュアルトランスミッションに、機械式リアディファレンシャルロック(PTV)、そしてリヤアクスルステアなど、GT3にとって重要な装備は、そのまま採用されている。

会場には史上最強を誇る「911GT2RS」も展示。今回の911GT3ツーリングパッケージと共にレンシュポルトの存在感を存分にアピールしていた。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 【フランクフルトモーターショー2017】ポルシェ911GT3 ツーリングパッケージ、発表