JR西日本は、2017年春の運行開始を予定している「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」で、「ノスタルジック・モダン」をデザインコンセプトに、車両インテリアを浦一也氏によるデザイン監修の下で検討を進めてきた。

このたび、車内を彩るアート・伝統工芸品を日本を代表する工芸作家や沿線伝統工芸職人に制作を依頼することが決定した。



「錺(かざり)金具」は森本錺金具製作所が製作。古くから日本の建築物の装飾として使用されている、銅板に切り文様を彫る京都の伝統技法「錺金具」を用いて瑞風のインテリアにマッチしたスイッチプレートを製作、各客室で使用。



「截金(きりかね)ガラス」は山本茜氏が製作。金箔を細く線状に切って貼りながら文様を描く日本の伝統技法「截金」をガラスに封じ込めた「截金ガラス」の作品制作に取り組む山本茜氏が、瑞風の中に燦めく花を制作、ラウンジカーに展示。




「ハンガー」中田工芸が製作。経済産業省の日本が誇るべき優れた地方産品を世界に発信するプロジェクト「The Wonder 500」にも選定されたハンガーを製作する中田工芸が、瑞風オリジナルのハンガーを製作、各客室で使用。



鳥取県境港市を拠点に山陰の空・地平線・砂丘等を背景とした前衛的な写真で世界的に知られる写真家・植田正治氏(1913~2000 年)の写真作品を各号車の車内通路に展示。



昭和20年より鳥取に登り窯を築き、鳥取の民藝活動家・吉田璋也氏の指導による伝統的な民藝製作や世界的な工業デザイナー・柳宗理氏とのコラボレーション作品も手がける「因州中井窯」が瑞風オリジナルの茶器を製作、客室で使用するほか、一部は展示する。



昭和22年に5人の地元青年が協働で陶窯を築き、柳宗悦の民藝の教えに帰依して、郷土の土や釉の原料を大切に暮らしの器作りに取り組む「出西窯」が瑞風オリジナルの茶器を製作、客室で使用する。



岡山県備前市周辺を産地とする日本六古窯の一つである備前焼で長年作陶活動に取り組む伊勢崎淳氏が、瑞風オリジナルの花入を製作、スイート客室ならびにアルコーブに展示。




岡山県を拠点に歯科医師として働く傍ら光と色彩に満ちた叙情的な風景写真を撮り続けた写真家・緑川洋一氏(1915~2001年)の写真作品を、スイート客室に展示。



古くから良質の桐材を算出していた広島県府中市で桐箱製造140年の伝統を持つ浦上桐工芸が、瑞風オリジナルの桐箱を製作、客室で小物等を入れる箱として使用。



江戸時代から萩で作られて、幕末の志士にも愛用されていたものの途絶えていた萩切子グラス、これを平成の世に復活させた萩ガラス工房が、萩切子グラスの技法で瑞風オリジナルのグラスを製作、客室で使用ならびに一部は展示する。

写真はいずれも現時点のものであり変更になる場合がある。

(画像提供:JR西日本)

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情報提供元: Ex-Train