白くてフワフワの雪は、なんだか軽そうなイメージがありませんか?でも、実は雪はとっても重いんです。そこで雪の重さを、はかりを使って確かめていきます。


雪の量り方は?

今回は雪を集めて球状にして、その重さを量っていきます。比較のために、直径約10㎝、約20㎝、約30㎝の雪玉を用意しました。屋根などに積もった雪をイメージして、少々手で押し固めて作りました。直径約10cmの雪玉は片手でも持ち上げられましたが、直径約30㎝の雪玉は両手で何とか持ち上げられるくらいでした。果たしてどのぐらいの重さなのでしょうか?


それぞれの雪玉の重さは?

雪玉をそれぞれ量っていきます。直径約10㎝の雪玉は大体1㎏ぐらい、500mlのペットボトル2本分ぐらいの重さがありました。次に、直径約20㎝の雪玉を量ってみると、その重さは大体3㎏。500mlのペットボトルが6本分にもなることが分かりました。最後に直径約30㎝の雪玉を量ってみましょう。はかりに乗せるのも大変な大きさのこの雪玉は、なんと10㎏以上。はかりが10㎏までしか対応していなかった為エラーとなり、10㎏よりも重いという事が分かりました。

押し固めて作るとコンパクトに見える雪玉も、見た目以上の重さがあるという事が分かりました。


雪の重さは時期や場所によって異なる

実は雪は、降る時期や場所などによっても重さが変わってきます。今回量った雪は、1月上旬に札幌市内に降って積もった雪の重さを量っています。例えば同じ時期でも、降る場所が異なると、雪が降る時の気温や湿度などの気象条件が変わってくるため、水分を多く含んでいるか含んでいないかなどの理由で、重さが変わってくるんです。

北海道のように気温が低い中で降ったばかりの雪は、サラサラのパウダースノーとなっているのでかなり軽く感じるかもしれませんが、東京などで降る雪は、北海道よりも気温や湿度が高い中で降るので、水分を多く含む重たい雪になります。
また、降ってから時間が少し経った屋根に積もった雪は、積もった雪自体の重さで押し固められます。そうすると密度が増して、より重い雪になっていきます。今回量った雪玉は、そんな屋根に積もって押し固められた雪をイメージして作っていました。


屋根に積もった雪は1トン以上?注意する点は?

根に降り積もった雪の重さはどのぐらいになるのでしょうか?例えば、100平方メートルの屋根に10cmの雪が積もると、その重さはなんと約1.5トンにもなります。これは力士約10人分に相当する重さだということが分かります。屋根の雪下ろしを行う際は、必ず二人以上で行うようにして、高い場所で行う際は命綱・ヘルメットをつけるなど、安全をしっかり確認するようにしてください。気温が高く晴れている日ほど、屋根の雪は緩みやすく、屋根の上で滑って落ちてしまうということも考えられますので、雪下ろしの際は十分に注意をしてください。

屋根の雪といえば、まるで布団がずれ落ちるかのようにモコっと屋根からはみ出た雪を見たことはありませんか?一見フワフワに見えて気持ちが良さそうですが、これはとても危険な状態なんだそう。「雪庇(せっぴ)」と呼ばれる積雪の状態で、面白がって取ろうとすると、一気に屋根の雪が落ちてきてしまいます。屋根の雪は何トンもの重さになるので大きな事故に繋がります。雪庇を見かけたら近づかない・触らないという事を心掛けてください。雪の降る地域に行った際は、足元だけでなく頭上にも注意してくださいね。

動画解説:今井 希依、 小玉 智由実

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 【動画あり】屋根の雪は1トン以上?!雪って軽いの?重いの?量ってみた!雪下ろしの注意点も【実験】