高級メロンの代名詞となっている夕張メロン。北海道ではその初セリが初夏の風物詩になっています。毎年、その高額ぶりが話題となる夕張メロンの初セリですが、今年はなんと2玉で500万円で落札されました。夕張市の夕張メロン生産農家だけが作ることを許された夕張メロン。そのおいしい季節がやってきました。


旬にしか味わえない“期間限定”という贅沢。贈答品の定番

炭鉱の町、夕張市では、昭和35年から本格的に夕張メロンの栽培をはじめました。青肉のメロンが主流だった当時、赤い果肉の夕張メロンはその見た目から「カボチャメロン」とバカにされることもありましたが、生産者や研究者、農協によって、徹底した品質管理と流通販路の確保が実現し、今では「赤いダイヤ」として全国的に名の知れた高級メロンとなりました。

現在、夕張メロンを生産する農家は140戸ほど。若手も参入し、夕張の主要な産業となっています。最近はハウスものや輸入もので、一年中メロンを味わうことができますが、夕張メロンの出荷は5月から8月までの期間に限定されています。今がまさに“旬”の味わい。お中元やお盆の贈答用など、贅沢で高級な夏の味として定着しています。夏に北海道を訪れる人は、香り豊かで芳醇な夕張メロンの旬の味を堪能してみてはいかがでしょうか。

〈参考:JA夕張市ネットショップ「夕張メロン誕生物語」〉


おいしさのワケは気温の寒暖差と水はけのよい土壌。そして徹底した品質管理

北海道では春から秋にかけて、気温の寒暖差が大きいため、ジャガイモやトウモロコシ、カボチャや玉ネギなど、農作物の甘みが増すといわれています。それは果物でも同じことがいえます。夕張は山に囲まれた山間地で、標高が高いため、昼と夜の気温の差が、よりいっそう大きくなります。また、土壌が火山灰であるため水はけがよく、メロンの栽培には最適です。このように、気温の寒暖差と水はけのよい土壌という環境が、夕張メロンのおいしさを支えています。

さらに、夕張メロンがおいしい理由として、品質管理が徹底していることがあげられます。見た目では、形がきれいな長円形かどうか、ネット(網目)がきれいに入っているかなどがチェックされるほか、糖度や重量が基準をクリアしなければ出荷されません。これらの厳しい検査に合格してはじめて、「夕張メロン」として名乗ることができるのです。

2011年には、北海道の発展に貢献した団体に贈られる北海道功労賞を、農業の分野ではじめて受賞しました。また、2015年には地理的表示(GI)の第一号としても登録されました。日本の各地域には、伝統的な生産方法や風土の特性が品質の特性に結びついているものが多くありますが、農林省ではこれらの名称を知的財産として登録しています。その第一号として「夕張メロン」という名称が登録されたというわけです。

このように、気候と厳しい基準の品質管理により、夕張メロンは名実ともに夕張を代表する生産物となっています。

〈参考:JA夕張市ネットショップ「知っておきたい夕張メロン」「生産者が語る“夕張メロンの魅力”」〉


皮の色が黄色になったら食べごろ。香りも強くなってくる

夕張メロンを収穫する時は、皮はまだ灰緑色をしています。このころはまだまだ熟れていないので皮が硬く、味もまったくおいしくありませんが、時間が経つと徐々に色が変化していきます。

皮は灰緑色から緑黄色、そして黄色へと変化します。独特の甘い香りが強くなってきたら、そのときが食べごろです。

食べごろを迎えた夕張メロンは1~2日で完熟します。おいしい期間はかなり短いので、熟れたらすぐに食べてしまったほうがいいでしょう。

食べ方は、まず、完熟した夕張メロンを縦に二つに切り、ワタと種を取り除きます。皮ごとマルッとラップでくるみ、冷蔵庫でよく冷やします。食べる時に切り分け、スプーンですくっていただきます。残ったらまたラップでくるんで冷蔵庫で冷やしましょう。

徹底した品質管理で栽培され、厳しい基準で選ばれた夕張メロンは、贈答用に、また、自分へのご褒美にもピッタリです。これからお中元、お盆などの季節がやってきます。今年は贈答用に夕張メロンを選んではいかがでしょうか。

ピュアゼリーは、まるで本物の夕張メロン!! 一年中味わえる幸せ。

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 今年の初セリは2玉で500万円!!夕張メロンの旬がやってきた