10月は寒気の南下はあったものの一時的で、気温は北日本で平年よりもかなり高い傾向が続きました。気象庁によると、降水量は、西日本や沖縄・奄美で平年に比べて少なく、中国、四国では記録的な少雨も。日照時間は全国的に平年より多くなりました。

●気温は北日本でかなり高く 降水量は西日本で少なかった

気象庁はきのう1日、10月の天候のまとめを発表しました。

10月の特徴は、
〇気温は、北日本でかなり高く、沖縄・奄美で高くなりました。
気温は、日本近海の海面水温が顕著に高かった影響や、寒気の影響が一時的だった北日本でかなり高く、暖かい空気に覆われやすかった沖縄・奄美で高くなりました。

〇降水量は、西日本日本海側と沖縄・奄美でかなり少なく、西日本太平洋側で少なかった一方、北・東日本日本海側で多くなりました。
降水量は、低気圧の影響を受けにくかった西日本日本海側と沖縄・奄美でかなり少なく、西日本太平洋側で少なくなりました。一方、低気圧や低気圧通過後の寒気の影響を受けやすかった北・東日本日本海側で多くなりました。

〇日照時間は、全国的に多く、特に北・西日本日本海側と北・東・西日本太平洋側でかなり多くなりました。
高気圧に覆われ晴れた日が多かったため、日照時間は全国的に多く、北・西日本日本海側と北・東・西日本太平洋側でかなり多くなりました。

●10月の概要

天気は周期的に変化し、全国的に高気圧に覆われ晴れた所が多かったため、月間日照時間は全国的に多く、北・西日本日本海側と北・東・西日本太平洋側でかなり多くなりました。

月降水量は低気圧の影響を受けにくかった西日本日本海側でかなり少なく、西日本太平洋側で少なくなりました。
一方、北・東日本日本海側を中心に、一時的に低気圧や低気圧通過後の寒気の影響を受けやすかったため、月降水量は北・東日本日本海側で多くなりました。北・東日本を中心に6日は大荒れとなったほか、20日頃や27日から28日にかけて大雨となった所がありました。また、8日から9日にかけてと15日には本州南岸を通過した低気圧の影響で東・西日本で大雨となった所がありました。

日本付近は、低気圧通過後に寒気が流れ込み、東・西日本を中心に気温が平年を下回った時期もありました。一方、全国的に日本近海の海面水温が顕著に高かった影響を受け、北日本では寒気の影響も一時的で月平均気温はかなり高くなりました。
沖縄・奄美では、台風14号や前線の影響で上旬に曇りや雨の日がありましたが、その後は晴れた日が多く、月降水量はかなり少なくなりました。
また、上旬を中心に前線の南側になり、台風14号周辺から流れ込む暖かい空気に覆われ平年よりかなり高かったため、月平均気温は高くなりました。

●降水量は中国・四国では平年よりかなり少なかった所も

10月の降水量は、地域によって大きなばらつきがありました。

北陸や東北から北海道の日本海側は、平年に比べて多くなりましたが、西日本では全体的に平年に比べて少なくなりました。
10月の降水量は、広島市で8.5ミリ、松山市7.5ミリと10ミリ以下となった所もあり、特に中国、四国地方では平年より大幅に少なくなりました。
広島市では、10月に月降水量30ミリ未満になったのは、3年連続です。(2021年:11.5ミリ、2022年:22.0ミリ)
松山市の降水量は、10月として過去最も少ない値を更新しました。なお、松山市ではことし9月も月降水量が7.5ミリで、9月も過去最少を更新しました。

【北日本】北海道・東北地方
【東日本】関東甲信・北陸・東海地方
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部
【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方

情報提供元: tenki.jp日直予報士