澄み渡った秋空にダイヤモンド大山や霧などが見頃ですが、日の出も霧も、晴れて、気温が低くなる事が好条件と言えるでしょう。向こう一週間の中国地方は、まずまずの好条件となる日がありそうです。見に行かれる際は防寒対策を万全にしておいてください。

●19日(水)朝 この秋一番の冷え込みに

今朝の中国地方は、冷たい空気に覆われたうえ、晴れて放射冷却現象がよく効いた影響で、この秋一番の冷え込みになった所が多くなりました。
中国地方で一番気温が低くなったのは、
広島県の神石高原町油木(ユキ)で1.9℃と平年より5℃ほど低い、11月中旬並みとなりました。
その他沿岸部でも10℃前後となるなど、各地でヒンヤリとした朝となり、広島県の三次盆地では濃い霧が発生しました。

●晴れて風の弱い夜ほど放射冷却現象がよく効く

放射冷却現象とは、晴れて風の弱い夜に気温が下がりやすくなることです。
地球は、昼間は太陽光線により熱を吸収し気温が上がりますが、夜間は赤外線と呼ばれる熱が宇宙空間へ放出されます。

雲が多い場合は、雲により熱が宇宙空間へ放出されず地球に居座ります。一方、晴れると赤外線による熱はどんどん宇宙空間へ放出されます。
また、風が強いと、冷たい空気と暖かい空気が混ざり合い気温の低下を妨げます。このため、風が弱い方が、気温は下がりやすくなります。

●向こう一週間 ダイヤモンド大山や霧の観賞によい日は?

あす20日(木)から21日(金)は乾いた空気を持つ高気圧に覆われて、秋晴れとなるでしょう。
朝は冷たい空気に覆われて、放射冷却現象もよく効くため、冷え込む見込みです。霧の発生する所があるでしょう。ダイヤモンド大山も期待できそうです。
22日(土)は暖かく湿った空気が流れ込む見込みです。次第に雲が広がりやすくなりますが、朝の内は晴れる所も多いでしょう。朝の冷え込みは和らぎますが、それでも内陸部では10℃以下となり、ヒンヤリと感じられそうです。

20日(土)にかけて、霧やダイヤモンド大山など観賞される方は防寒対策を万全になさってください。また、日中の最高気温は25℃くらいになる所もあり、一日の寒暖差が大きくなる見込みです。

23日(日)以降は北から寒気が流れ込む見込みです。特に来週前半は冷たい空気に覆われて、朝の冷え込みが厳しく、日中も平年より低めの気温となるでしょう。
晴れて、放射冷却が効きやすい山陽では、霧の海が見られる可能性が高くなりそうです。

情報提供元: tenki.jp日直予報士