今夜(17日)からあす18日(日)にかけて、台風14号の接近に伴い、九州南部と奄美地方では、線状降水帯が発生して、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。また、暴風や高波、高潮にも警戒が必要です。

●今夜からあすにかけて 線状降水帯が発生する恐れ

大型で猛烈な台風14号は、勢力を維持したまま、あす18日(日)未明から夜のはじめ頃にかけて、九州南部・奄美地方にかなり接近する見込みです。
台風の接近に伴い、九州南部・奄美地方では、今夜(17日)からあす18日(日)かけて、線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。

17日(土)に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
宮崎県・鹿児島県(奄美地方除く) 50ミリ
奄美地方 60ミリ
18日(日)に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
宮崎県・鹿児島県(奄美地方除く) 80ミリ
奄美地方 60ミリ

18日(日)6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
宮崎県・鹿児島県(奄美地方除く) 400ミリ
奄美地方 250ミリ
その後、19日(月)6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
宮崎県   300から500ミリ
鹿児島県  300から400ミリ

なお、線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがあります。

●暴風や高波に厳重な警戒を

きょう17日(土)、九州南部・奄美地方では風速15メートル以上の強風域に入っている所があります。このまま、台風が予報円の中心付近を進みますと、奄美地方では今夜(17日)はじめ頃から、九州南部ではあす18日(日)日未明から風速25メートル以上の暴風域に入る見込みです。

九州南部・奄美地方では、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹く所があるでしょう。風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど、暴風に厳重に警戒してください。

また、九州南部・奄美地方の沿岸の海域では、うねりを伴い大しけとなり、きょう17日(日)昼過ぎから、猛烈なしけとなる所があるでしょう。

●高潮の恐れも 危険な場所には近づかない

九州南部ではあす18日(日)からあさって19日(月)午前中にかけて潮位が高くなり、沿岸や河口付近の低地では、浸水や冠水する恐れがあります。

高潮の時に危険な場所には、次の5つです。

①海岸付近の低い土地です。海抜ゼロメートル地帯などでは、海水が海岸堤防を超えると、猛烈な勢いで流れ込んできます。
②海底が遠浅の所では、強い風によって、大量の海水が海岸へ吹き寄せられるだけでなく、海水の戻りが妨げられるので、海岸へ吹き寄せる海水の量が更に増えます。
③河口部は、海からの高潮に加えて、川の増水による洪水の危険度も高まります。
④湾奥部は、狭い所に海水が集まるので、水位が上がりやすくなります。湾の長さが長いほど、強い風によって海水が吹き寄せられて、海水面が大きく上昇します。
⑤V字谷など、急に奥が狭まっている地形では、押し寄せた波が一か所に集中するので、急に波が迫ってくることもあります。

高潮の恐れがある場合は、このような所から避難して、絶対に近づかないでください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士