不動産投資のロングセラー『1000年使える不動産投資最強成功術 失敗しない人だけが知っている不動産経営の定番』(ごきげんビジネス出版)をはじめ、数多くの著作の執筆者であるアユカワ タカヲ氏。

不動産が好きだというアユカワ氏は、1966年に大阪の千里ニュータウンの外れに生まれました。当時は竹やぶだったところが切り拓らかれ、千里ニュータウンになったそうです。そのときに、街が出来上がっていく様子を間近で感じられたことが“無類の不動産好き”を生み出したのかもしれません。

サラリーマン時代はラジオ局に勤務、投資とは無縁の生活を送っていたと言います。ところが不景気になった際に勤めていた企業の業績が芳しくなくなり、資産形成の必要性を感じたため、とある企業の株に投資したそう。その企業はリーマンショック後、倒産の憂き目に……これがターニングポイントとなり、不動産投資に目を向けることになったのだと言います。

インタビュー前編では不動産投資を始めたい方、不動産投資を始めて間もない方に向けて不動産投資とはどんなものなのか、後編では不動産投資を成功させるのに大切な融資や売却のタイミングをお届けします。アユカワ氏が今後注目しているエリアも見逃せません。

アユカワ タカヲ氏略歴
区分、一棟、戸建て、新築、築古など幅広い種類の物件を所有する不動産投資家。登録者1.2万人超(2023年12月現在)のYouTubeチャンネル『アユカワTV』を運営。宅地建物取引士。AFPファイナンシャルプランナー。J-REC(一財 日本不動産コミュニティ)公認 不動産/相続コンサルタント。近著に『日本一わかりやすい!見るだけ不動産投資58』(サンライズパブリッシング)がある。
  1. 知見・経験を得るために幅広い種類の物件を所有する
  2. 自らの投資経験で学んだ、区分マンションと一棟物件はここが違う
    1. 不動産投資の大きな流れがリアルに体験できた
    2. 「物件のローンは入居者が払ってくれる」と考えられるようになった
  3. 保有していた株の大企業が倒産……資産運用を本気で考えるようになった
  4. 不動産投資は「個人戦ではなく団体戦」である
    1. 不動産会社、金融機関、税理士、保険会社でチームをつくり団体戦で戦う
  5. やりたいとテーマと異なる不動産投資セミナーにあえて参加する
    1. 不動産投資そのものを楽しむ気持ちが大事
  6. 空室率が高くなっても、対応できる仕組みをつくればいい
  7. 空港利用がより活発になる関西圏が今後の注目エリア
    1. 関西圏の注目エリアは豊中、宝塚、西宮、吹田、三宮、枚方、寝屋川、東大阪

知見・経験を得るために幅広い種類の物件を所有する

−− アユカワさんが初めて購入された物件について伺いたいのですが。

アユカワ氏 不動産投資の経験は約13年です。2010年に世田谷区の中古ワンルームマンションを購入したのが初めて買った物件でした。購入価格は約1,900万円、家賃収入が約8万円で月々1万円弱ぐらいのキャッシュフローが出ていましたね。

−− 現在の所有物件や家賃収入はいかがでしょうか。

アユカワ氏 その後、あらゆる種類の賃貸物件を購入しました。区分マンションの他に一棟マンション、アパート、戸建て、新築、築古……エリアは首都圏、関西圏、海外など幅広く手がけています。

現在、所有する総戸数は160〜170戸。年間の家賃収入は法人・個人合わせて1億6,000万円くらいでしょうか。

−−幅広い種類の物件を所有されている理由は何でしょうか。

アユカワ氏 僕はもともと不動産業界と関係ない業界のサラリーマンでした。そのため、不動産投資を始めた頃は不動産や建築の専門知識がありませんでした。他の投資家に遅れをとっていると感じていたので、さまざまな種類の物件を購入することで経験値を高めようと考えたんです。

中には利回りがそれほど高くない物件もありますが、勉強になる、知識を得られるという理由から幅広い種類の物件を所有しています。

−− まさにその考え方が現在の不動産投資家としての成功に結びついているわけですね。

自らの投資経験で学んだ、区分マンションと一棟物件はここが違う

−− 先ほど初めて購入された物件は中古のワンルームマンションとのことでした。どのようなきっかけで購入されたのですか。

アユカワ氏 最初、不動産投資をやりたいなと思って勉強を始めた時点では、アパート購入を考えていたんですね。しかし、アパート経営には、それなりの知識もお金も必要ということが分かり、経験がなくてもできる不動産投資は何か……と考えた結果、中古のワンルームマンションの選択に至りました。

中古のワンルームマンションを経営しながら、不動産投資のことを学んでいければよいというのが基本的な考え方でした。

−− そのワンルームマンションはどのような流れで購入することになったのですか。

アユカワ氏 当時、不動産投資のことを勉強したり物件情報を収集したりする手段は、不動産会社が主催しているセミナーが中心でした。中古マンションをメインで扱っている不動産会社のセミナーをいくつか回って、相性のよい担当者から提案された物件を購入しました。その担当者とは未だにお付き合いがありますね。

−− 区分から始まったアユカワさんの不動産投資ですが、一棟物件など他の種類にシフトチェンジされたのはいつくらいのタイミングでしょうか。

アユカワ氏 初めての中古マンションを購入してから、1〜2年はサラリーマンの高属性を活用しながら区分を増やしていきました。それなりにキャッシュフローは増えてきましたが、目標である「不動産投資家として独立すること」を実現するほどではない。そのため、不動産投資を始めてから約2年後、一棟マンションへのシフトチェンジをしました。

不動産投資の大きな流れがリアルに体験できた

−− 区分マンションを買い増した約2年間で学んだことは何でしょうか。

アユカワ氏 まず不動産投資の購入・経営の大きな流れがリアルに体験できたことが大きいですね。合わせて、融資への抵抗感が薄れたことも大きい。今思えば僕の場合、初めて購入したのが一棟マンションだったら、メンタル的に厳しかったと思います。区分という地ならし期間があったので、一棟マンションにスムーズにステップアップできたと感じます。

−− 一棟マンション購入後、アパートも購入されていますが、両者の違いは何でしょうか。

アユカワ氏 僕が初めて購入したアパートは、耐用年数を超えている築古の木造物件でした。マンションとアパートの違いは客付け(入居者の募集)ですね。マンションなら優秀な管理会社とタッグを組めば客付けは比較的スムーズです。これに対して、アパートの客付けは大家としてのスキルが求められます。古い物件をどこまでリフォームすればよいか、敷金礼金AD(広告料)の設定、ポータルサイトでの物件のPRの仕方など大家として「知識力」が、空室期間短縮に大きく影響を与えます。

「物件のローンは入居者が払ってくれる」と考えられるようになった

−− 不動産投資を始めたい、または、物件を買い増したいけれど融資額を増やすのに不安があるという読者もいらっしゃると思います。先ほど、区分の買い増しによって融資の抵抗感が薄れたというお話がありました。この部分についてより詳しく伺えますか。

アユカワ氏 僕が不動産投資を始めようと思ったとき、マイホームローンの返済もしていました。これと比べると、不動産投資ローンを組むときの抵抗感のほうがはるかに大きかったですね。

当時の僕の考え方は「マイホームローン=給料から払えばいいから大丈夫」「不動産投資ローン=空室になったら自分で払わなければいけない」というようなものでした。

不動産投資の経験を積んで、現在の考え方は真逆になりました。マイホームのローンは自分で払わなければいけない、物件のローンは入居者が払ってくれるという考え方になりました。

【Point】区分マンションと一棟物件はここが違う
  • 一棟物件(アパート経営)にはそれなりの知識もお金も必要
  • 区分は客付け(入居者の募集)が比較的容易、一棟物件(アパート経営)は大家としてのスキルが求められる

保有していた株の大企業が倒産……資産運用を本気で考えるようになった

−− ここまでアユカワさんが不動産投資を始めた当時のことを伺ってきました。それ以前に他の投資はされていたのでしょうか。

アユカワ氏 不動産投資を始める前、株式投資をしていました。といっても当時は株主優待が目的で、大企業の1銘柄だけを保有していました。しかし、リーマンショックの翌々年にその企業が倒産し、株式が紙切れ同然となりました。

この体験から、勉強をしっかりして資産運用をしなければならないと考えるようになりました。現在も株式投資はしていますが、不動産投資と比べると投資規模はわずかです。

−− アユカワさんの場合は、やはり不動産投資との相性がよいということですね。不動産投資の魅力は何でしょうか。

アユカワ氏 「それぞれの投資家が楽しみを見つけやすいこと」が不動産投資の魅力です。不動産投資は数多くのフェーズがありますね。例えば、物件を探す、金融機関を探す、物件を買う、経営する、空室になる、リフォームするなど。これらのフェーズの中から自分の好きなこと、スキルを生かせることを見つけると不動産投資を楽しみやすくなります。

−− アユカワさんご自身は、不動産投資にどんな楽しみを見出していますか。

アユカワ氏 物件を探すことが楽しいと感じますね。具体的には、その街を散策しながら物件を見ることに楽しみを感じています。とくに知らない街を訪れるのは楽しいですね。

不動産会社からもらったマイソク(物件概要をまとめた資料)を手にして初めての駅で降りる。Googleマップを見ながら物件を目指す。時間に余裕があるときは、近所のカフェや蕎麦屋さんに立ち寄る。小旅行の感覚ですね。

不動産投資は「個人戦ではなく団体戦」である

−− 知らない街を訪れるのは楽しい、というお話がありましたが、一方で物件購入を検討する際は、論理的思考でエリア分析をされると思います。分析のポイントは何でしょうか。

アユカワ氏 注目するのは、需要と供給のバランスです。よく需要と供給のバランスのよいエリアとして東京や大阪が紹介されますね。これは事実だと思いますが、地方でもエリアによっては、AD(広告料)をつけなくても入居者がすぐ決まるような需要の強い街もあります。

−− 具体的に、不動産投資の需要をリサーチする方法はありますか。

アユカワ氏 さまざまな方法がありますが、先ほど申し上げた地方のリサーチで考えると、現地の不動産会社に聞くのが確度の高い方法でしょう。といっても他のエリアに住む人が現地の不動産会社を一見で訪れて、有益情報を教えてもらえることは稀です。現実的には、まず地元の大家さんと仲良くなって、その人と懇意にしている不動産会社を紹介してもらうというような段階が必要ですね。

不動産会社、金融機関、税理士、保険会社でチームをつくり団体戦で戦う

−− 他の大家さんと仲良くなる、不動産会社から情報もらう……不動産投資ではネットワークが重要ですね。

アユカワ氏 僕はセミナーや講義の講師をする際、よく不動産投資は「個人戦ではなく団体戦」と表現しています。賃貸業で成功するにはコミュニケーション、仲間との連携が欠かせません。不動産会社はもちろん、金融機関、税理士、管理会社、保険会社といった方々にチームの一員になっていただかないと成功は難しいでしょうね。

こういった人脈は、一生の財産になるはず。僕の活動のいくつかは、仲間を作ることを目的にしています。例えば個人で運営しているYouTubeチャンネル「アユカワTV」での情報発信、あるいはJ-RECの講師を務めることで大家ネットワークが広がってきました。現在「チームアユカワ」の名で活動している大家の会は数百人規模になっていて、メンバー間で物件情報やノウハウの共有をしています。

−− 自分のチームを構築していくには、時間をかけて信頼を醸成していくしかありませんね。コツはありますか。

アユカワ氏 信頼できる仲間を作るには、まず相手から自分が信頼される必要があります。例えば、仲間の大家さんが悩んでいることがあれば、答えてあげるとか。不動産会社や金融機関を紹介してあげるとか。こういった行為が自分に返ってくる、その中で本当の信頼関係が築かれていくのだと思います。

【Point】不動産投資は「個人戦ではなく団体戦」
  • 地元の大家さんと仲良くなり、懇意にしている不動産会社を紹介してもらう
  • 不動産会社、金融機関、税理士、保険会社にチームの一員になっていただく
  • 信頼できる仲間を作るには、まず相手から自分が信頼される必要がある

やりたいとテーマと異なる不動産投資セミナーにあえて参加する

−− 不動産投資の初心者に向けて、これまでのアユカワさんの経験や知見をもとにアドバイスをお願いしたいのですが。

アユカワ氏 近年、不動産投資が非常に複雑になってきています。だからこそ、不動産投資の勉強や情報収集の重要性が増しています。僕が不動産投資を始めた頃は、マンションとアパートどちらにするか、中古と新築どちらにするかくらいの選択肢しかありませんでした。

しかし今は、民泊もあれば貸し会議室もある。築古戸建ても人気がある。ファンドもあれば小口化商品もある。とにかく選択肢が増えてきました。

このような環境下でおすすめなのは、自分でやりたいと思っているのとは違うテーマの不動産投資セミナーに参加することです。

−− 例えばアパート経営をしたい人なら、区分マンションや一棟マンションのセミナーに参加するといった具合ですね。

アユカワ氏 他のテーマの不動産投資の情報を得ることで知識の偏りがなくなりますし、自分と相性のよい不動産投資の種類も見えてきやすくなります。属性のよい人であれば、すぐに不動産投資を始められるケースもあるかもしれませんが、例えば1年程度など一定期間の勉強期間が必要ではないでしょうか。

不動産投資そのものを楽しむ気持ちが大事

−− 不動産投資を始める前段階で「物件の買い付けが入れられない」「融資が出ない」などの理由で挫折する人もいらっしゃると思います。挫折しないためには、どのようなことを意識するとよいでしょうか。

アユカワ氏 「物件を買わなければならない」ということだけにこだわると挫折しやすいと思います。たとえ、物件をすぐに買えなくても、不動産投資そのものを楽しむ気持ちが大事です。先ほどお話したような「知らない街や新しい物件を見るのが楽しい」というマインドだと障壁があっても続けやすいのではないでしょうか。

−− 不動産投資を楽しむ気持ちを大切にすると、物件購入後も挫折を回避できそうですね。

アユカワ氏 そう思います。例えば、所有している一棟物件の1室が事故物件になった場合で考えてみましょう。初めて体験した人は「最悪だ。不動産投資はもうやめたい」というような気持ちに陥りやすいです。しかし、不動産投資そのものに魅力を感じていたら「ある程度の戸数を所有していれば事故物件も仕方ない」と、もっと楽に考えられると思います。

【Point】異なるテーマのセミナーに参加する
  • 不動産投資は知識の習得、情報取得の重要性が増している
  • 投資先の選択肢が増えているためいろいろなテーマのセミナーを受けて知識を得る
  • あえて自分の興味ある投資先以外のセミナーに参加することで、自分の選択を客観的に分析できる

空室率が高くなっても、対応できる仕組みをつくればいい

−− 人口減少社会による空室リスクが気になって不動産投資を始められない人もいらっしゃると思います。この部分については、どのように考えるのがよいでしょうか。

アユカワ氏 空室率が上がっても経営できる環境を整えておけばよいというのが僕の回答です。仮に、平均的な空室率が40%といった時代が到来したとしましょう。逆に考えると、入居率は60%ということです。この場合、入居率60%で経営が成り立つ仕組みを作ればよいだけの話です。そのためには、勉強して工夫し続けることがより重要になってくるでしょう。

−− すでに不動産投資の経営環境は、厳しくなってきている面もあると思います。アユカワさんはどのように対応していますか。

アユカワ氏 例えば、外国人はお断りという物件もまだまだ多いと思いますが、僕の所有物件では外国人の入居者も受け入れています。外国人の割合は物件によって異なりますが、一棟物件なら1組以上の外国人が入っているのが平均的です。

−− 「外国人は文化の違いがあるのでトラブルが起きやすい」との意見も聞かれます。

アユカワ氏 実際に不動産投資をしていて「外国人だからトラブルが起きやすい」とは感じませんね。文化の違いについては管理会社が丁寧に説明すれば済みますし、外国語対応可のコールセンターと契約していれば、日本語が話せない外国人でも問題ありません。

空港利用がより活発になる関西圏が今後の注目エリア

−− エリア選びで迷っていて不動産投資を始められない人もいらっしゃると思います。初心者には首都圏がおすすめとの意見が多いですが、他にアユカワさんが注目されているエリアはありますか。

アユカワ氏 そうですね。先ほどお話した需要と供給という観点で考えると、大阪を中心とする関西圏は注目エリアです。関西三空港(関西国際、伊丹、神戸)の年間発着回数の上限は、2025年に30万回に引き上げられる予定です。これが達成されれば、「日本の窓口が大阪になる」可能性さえあるわけです。

関西圏の注目エリアは豊中、宝塚、西宮、吹田、三宮、枚方、寝屋川、東大阪

−− ヒトとモノが動けば賃貸需要に好影響があるとの見立てですね。関西圏で特に注目されているエリアはどこでしょうか。

アユカワ氏 具体的な地名で言うと、豊中、宝塚、西宮、吹田、三宮など。あるいは、京都、奈良、和歌山に近い、枚方、寝屋川、東大阪など。これらのエリアは現時点でも人気がありますが、さらに注目度が高まる可能性があると感じます。

−− これから不動産投資を始めたいという人に向けてメッセージをいただけますか。

アユカワ氏 僕の主観でいえば、不動産投資はまず2年勉強して、実際に物件を買うまでに1〜3年かかるのが普通です。不動産投資を始めたいと考えて、すぐに「よい物件がない」と嘆くのは違うと思いますよ。まずは、3年がんばってみてください。

物件を購入することにこだわらず、大家仲間をつくる、物件を見にいく、不動産会社や金融機関の方々に知識を教えてもらうといった過程を楽しむようにしましょう。

−− ありがとうございます。インタビューの後編では融資を受けるために定性評価をどう高めるかといった金融機関の攻略法、保有物件の売却タイミング、『アユカワTV』では聞けない首都圏の注目エリアなど、深堀した内容をお伝えいたします。不動産投資を始めて間もない方が読んでも役立つ内容ですので、引き続きおつきあいください。

【Point】今後注目の関西エリア
  • 大阪を中心とする関西圏は注目エリア
  • 豊中、宝塚、西宮、吹田、三宮、枚方、寝屋川、東大阪など

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情報提供元: manabu不動産投資
記事名:「 人気投資家アユカワ タカヲ氏に聞く「不動産投資の成功術 ライバルより一歩先を行くための秘訣」