世界で初めてブロックチェーンを活用して発行された世界銀行による債券「bond-i」が、7機関の投資家から1.1億豪ドル(約90億円)を調達したことが明らかになった。同債券の単独主幹事を務めるオーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)が24日、発表した。

投資を行ったのは、CBA、米資産運用大手ノーザン・トラスト、豪年金基金のファースト・ステート・スーパー、南オーストラリア州金融公社、ビクトリア州財務公社、ニュー・サウス・ウェールズ財務公社などだという。

bond-iは、イーサリアムのブロックチェーンを採用し、起債から分配、振替、管理といった債券に関わる全行程を分散型台帳技術のみを使って行うよう設計されている。CBAの国際業務エグゼクティブ・ゼネラル・マネージャーであるジェームズ・ウォール氏は、「CBAが単独主幹事を務めることが発表されてから、bond-iに対して非常に大きな関心が寄せられた。市場が、新テクノロジー採用に前向きで態勢も整っており、資本市場発展の可能性を見出していることは明らか」と伝えている。

bond- iは、国際開発への新技術活用を目指す、世界銀行の戦略的重点課題の一環である。世界銀行は2017年6月、ブロックチェーン・イノベーション・ラボを設立し、ブロックチェーンをはじめとする革新的技術が、土地管理、サプライチェーン管理、保健、教育、国境間決済、温室効果ガス排出権取引といった分野に及ぼす影響についての研究を進めている。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 世界銀行のブロックチェーン社債、1.1億豪ドルを調達【フィスコ・ビットコインニュース】