22日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比7.82ポイント(0.23%)安の3465.11ポイントと小幅ながら3日続落している(上海A株指数は0.23%安の3631.92ポイント)。


様子見ムードが漂う流れ。中国発の積極的な買い材料に乏しい中、これから報告される主要企業の業績動向を見極めたいとするスタンスが強まった。昨夜の海外株高などを好感した買いが先行したものの、指数は程なくマイナスに転じている。(亜州リサーチ編集部)


銀行株が下げを主導。興業銀行(601166/SH)が1.8%安、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.6%安、上海浦東発展銀行(600000/SH)が1.4%安で引けた。


消費関連株もさえない。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(601633/SH)が4.3%安、醤油メーカー中国大手の仏山市海天調味食品(603288/SH)が2.5%安、家電メーカーの海爾智家(600690/SH)が1.6%安、白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.2%安で取引を終えている。長城汽車が公表した四半期決算では、前年同期の赤字から黒字に転換したものの、計上した利益は予想に届かなかった。このほか空運株、保険株、エネルギー株、医薬品株なども売られている。


半面、鉄鋼や非鉄の素材株は高い。馬鞍山鋼鉄(600808/SH)が7.0%、宝山鋼鉄(600019/SH)が2.7%、中国アルミ(601600/SH)が1.2%ずつ上昇した。「カーボンニュートラル」を目指す中国では、当局が生産管理を厳格化。増産の取り締まりによる市況引き締まりが意識されている。ハイテク株、証券株、不動産株も買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.66ポイント(0.26%)高の251.83ポイント、深センB株指数が5.14ポイント(0.44%)高の1164.32ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 22日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で3日続落、銀行株下げ主導