6日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比22.20ポイント(0.63%)高の3550.88ポイントと5日続伸した。約2年11カ月ぶりの高値水準を切り上げている(上海A株指数は0.63%高の3722.08ポイント)。


人民元資産価値の上昇が意識される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は6日、人民元レートの対米ドル基準値を約2年7カ月ぶりの元高水準に設定した。上海外国為替市場では、今月に入り人民元高が急速に進んでいる。市場では、「当局は人民元高を容認している」との見方も広がった。通貨高を背景に、資金流入が期待されている。ただ、上値は重い。指数はこのところの上昇ピッチが速いこともあり、売り圧力も意識された。(亜州リサーチ編集部)


金融株が上げを主導。招商銀行(600036/SH)が4.7%高、興業銀行(601166/SH)が4.6%高、中国人寿保険(601628/SH)が4.0%高、中国平安保険(601318/SH)が1.7%高、中信建投証券(601066/SH)が4.9%高、招商証券(600999/SH)が3.9%高と値を上げている。金融当局が住宅ローンなどに総量規制を設けたことが嫌気されて、招商銀行や興業銀行などの銀行株は前日まで売られていた。


インフラ建設関連株も高い。ゼネコンの中国鉄建(601186/SH)が4.6%、建材の安徽海螺セメント(600585/SH)が7.9%ずつ上昇した。食品飲料株、医薬品株、エネルギー株、非鉄株、公益株なども買われている。


半面、自動車株はさえない。東風汽車(DFAC:600006/SH)が4.5%安、長城汽車(601633/SH)が1.8%安で引けた。ハイテク株、運輸株、不動産株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が0.55ポイント(0.22%)安の246.62ポイント、深センB株指数が6.24ポイント(0.56%)安の1106.59ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 6日の中国本土市場概況:上海総合0.6%高で5日続伸、金融セクター上げ主導