10日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比9.25ポイント(0.36%)安の2535.10ポイントと反落した。上海A株指数も下落し、9.70ポイント(0.36%)安の2654.53ポイントで取引を終えている。

企業業績の成長鈍化が改めて警戒される流れ。朝方公表された昨年12月の物価統計では、企業活動の目安となる生産者物価指数(PPI)の伸びが前年同月比0.9%にとどまり、市場予想(1.6%)を大幅に下回ったことが明らかにされた。元高の進行や、当局の景気テコ入れ期待などで買われる場面がみられたものの、上値は重く、引けにかけて再び売りにおされている。指数は前日に約3週ぶりの高値水準を回復していたこともあり、戻り待ちの売り圧力も意識された。1日延長された米中の次官級貿易協議は9日に終了している。中国商務部は10日、「互いに問題の解決に向けた基礎を築いた」との声明を発表した。

業種別では、不動産がさえない。金地集団(600383/SH)が1.4%安、華夏幸福(600340/SH)が1.3%安で引けた。金融株、自動車株、消費関連株、公益株、医薬品株、インフラ関連株、海運株なども売られている。

半面、元高メリットが意識されるなか、空運株などはしっかり。中国南方航空(600029/SH)が1.9%高、中国国際航空(601111/SH)が1.7%高と上昇した。空運各社は米ドル建て債務の比率が高い。この日の上海外国為替市場では元高が進み、昨年8月以来の水準で推移した。

一方、外貨建てB株の相場はまちまち。上海B株指数が0.45ポイント(0.16%)安の275.48ポイント、深センB株指数が2.00ポイント(0.23%)高の861.94ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 10日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で反落、元高メリットの空運株は逆行高