24日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比14.31ポイント(0.45%)安の3154.65ポイントと続落した。上海A株指数も下落し、15.01ポイント(0.45%)安の3304.00ポイントで取引を終えている。

米国が保護主義を強めるなか、米中通商交渉の成り行きを不安視。米メディアは23日、「安全保障上の観点から、トランプ米政権は自動車に新たな関税をかけることを検討している」と報じた。トランプ政権は3月に、米通商拡大法232条に基づき、鉄鋼・アルミ製品に高関税を課した経緯がある。前日の急落を受け、自律反発狙いの買いが先行したものの、上値は重く、指数は程なくマイナスに転じた。

銀行株が下げを主導。業界最大手の中国工商銀行(601398/SH)は1.4%安で引けた。食品・飲料株も安い。自動車株や不動産株、発電株、ITハイテク関連株、非鉄やセメントの素材株、軍需関連株なども売られた。

半面、医薬関連株の上げは目立つ。なかでも、薬明康徳(603926/SH)は中国医薬品業界のユニコーン企業として5月8日に新規上場。13日連続でストップ高した。発行価格21.60人民元に対し、終値は97.60人民元。時価総額は1000億人民元(約1兆7200億円)の大台を突破した。同業他社株も総じて上昇している。このほか、前日に急落した石炭・石油株の一角もしっかり。

一方、外貨建てB株の相場はまちまち。上海B株指数が0.62ポイント(0.19%)安の317.95ポイント、深センB株指数が0.26ポイント(0.02%)高の1101.76ポイントで終了した。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 24日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安で続落、医薬セクターは逆行高