春節(旧正月)連休明け20日の香港市場は値下がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比241.80ポイント(0.78%)安の30873.63ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が138.64ポイント(1.11%)安の12396.87ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は1078億4400万香港ドルとなっている(半日商いの15日は769億900万香港ドル)。

中国発の買い材料を欠くなかで売られる展開。春節の大型連休に伴い、本土市場は今週21日まで休場となる。重要な経済指標の発表などもなく、ニュースフローに乏しい状況だ。前引け後に発表した通期決算の内容を嫌気し、HSBC(5/HK)が後場からマイナスに転じたことも全体相場の重し(3.1%安で終了)。HSBCの税引き前利益は前年比で2.4倍に拡大したものの、為替調整後では11%増にとどまり、市場予想には届かなかった。同社は指数寄与度が大きいため、ハンセン指数を1銘柄で98ポイント押し下げている。

業種別では、H株金融セクターがさえない。招商銀行(3968/HK)が2.9%安、中国銀行(3988/HK)が2.1%安、中国建設銀行(939/HK)が1.8%安、中信証券(6030/HK)が2.1%安、中国平安保険(2318/HK)が2.0%安で引けた。

中国の不動産セクターも安い。広州富力地産(2777/HK)が3.2%、碧桂園HD(2007/HK)が2.0%、万科企業(チャイナ・ヴァンカ:2202/HK)が1.9%、華潤置地(1109/HK)が1.5%ずつ値を下げた。

半面、ハイテク関連セクターはしっかり。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)と小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)がそろって2.6%高、ICパッケージング・テスティング機器大手のASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.0%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.3%高と値を上げた。舜宇光学に関しては、「通期の純利益が120%を超える伸びを示す」との見通しを12日に明らかにしたことが引き続き材料視されている。

【亜州IR】




<CS>

情報提供元: FISCO
記事名:「 20日の香港市場概況:ハンセン0.8%安で4日ぶり反落、HSBCが3.1%下落