29日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比132.70ポイント(0.48%)高の27554.30ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が35.52ポイント(0.33%)高の10910.04ポイントとそろって反発した。連休を前に、半日の売買代金は733億7500万香港ドルに縮小している(28日は891億6000万香港ドル)。

本土株高が支え。人民元安が一段と進行するなど悪材料があるにもかかわらず、この日の上海総合指数はプラス圏で推移した。5年に1度の共産党大会を10月(10月18日から約1週間)に控えるなか、本土市場では政策期待のある「雄安新区」や「新エネ車」、「第5世代移動通信システム(5G)」関連などの銘柄が買われている。

ハンセン指数の構成銘柄では、天然ガス事業の昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が5.1%高と急伸。グループ資産の再編が刺激材料だ。同社は28日引け後、親会社の中国石油天然気(ペトロ・チャイナ:857/HK)から液化天然ガス(LNG)事業を手がける中石油京唐液化天然気公司を買収すると発表している。

消費関連セクターも軒並み高。乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.5%、即席めん・飲料大手の康師傅HD(ティンイー:322/HK)が3.9%、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.8%、食品・飲料メーカーの統一企業中国HD(220/HK)が3.2%、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が3.0%ずつ上昇した。スーパーや百貨店などでは、聯華超市(980/HK)が2.6%高、百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が2.3%高、北京京客隆商業集団(814/HK)が2.2%高としっかり。国慶節・中秋節の大型連休(10月1~8日)により、販売が拡大すると連想された。

通信関連セクターも物色される。通信設備の京信通信系統HD(2342/HK)が7.2%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が3.7%高で引けた。情報通信技術(ICT)に関連するフォーラムが中国で相次ぐなか、5G商用化に向けた動きが加速するとみられている。

本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%高の3348.94ポイントで取引を終えた。IT関連株が急伸。素材株やインフラ関連株、自動車関連株、消費関連株、証券株なども買われた。

なお来週は大型連休に絡み、香港市場は10月2日と5日が休場となる(本土市場は2~6日が休場)。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 29日の香港市場概況:ハンセン0.5%高と反発、消費関連の上げ目立つ