ファンペップ<4881>は24日、同社が開発中の抗体誘導ペプチド「FPP003」の物質特許が欧州において成立し、欧州特許庁から特許公報が発行されたと発表。
同社は、同特許について国立大学法人大阪大学から独占的な実施権の許諾を受けている。
抗体誘導ペプチドは、患者の体内で抗体産生を誘導することにより治療効果を期待するペプチド治療ワクチン。バイオ製造施設で製造する抗体医薬品とは異なり、抗体誘導ペプチドは化学合成で製造することが可能なため製造コストを抑制できる。さらに投与後は患者の体内で免疫細胞が一定期間持続的に抗体を産生するため、薬剤投与間隔も長いことが期待される。この特徴により、同社は、高額な抗体医薬品に対して医療費を抑制できる代替医薬品として抗体誘導ペプチドを開発し、先進国で深刻化する医療財政問題の解決や患者の負担軽減に貢献していく考え。
同社は、抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術を保有していることを強みとし、大阪大学大学院医学系研究科との共同研究によって抗体誘導ペプチドの創薬研究を行っている。FPP003の標的タンパク質IL-17Aは、様々な炎症性疾患の病態に重要な役割を担っており、先行する抗IL-17A抗体医薬品は、尋常性乾癬、関節症性乾癬、強直性脊椎炎及びX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎等の幅広い疾患を対象に薬事承認を取得している。FPP003についても、日米欧等での世界展開を視野に入れて開発を進め、現在、オーストラリアで尋常性乾癬を対象疾患とした第一/二a相臨床試
験を進めている。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 ファンペップ---抗体誘導ペプチド「FPP003」の物質特許成立(欧州)