■アイナボホールディングス<7539>の業績動向

2. 財務状況
2021年9月期の財務状況を見ると、流動資産は27,146百万円(前期末比1,969百万円増)となった。主要科目では現金及び預金1,321百万円増、受取手形・完成工事未収入金等446百万円増、未成工事支出金204百万円増とあった。固定資産は9,775百万円(同609百万円増)となったが、内訳は有形固定資産が5,586百万円(同44百万円減)、無形固定資産443百万円(同133百万円減、内のれんが45百万円減)、投資その他の資産3,745百万円(同786百万円増)となった。この結果、資産合計は36,921百万円(同2,578百万円増)となった。

流動負債は13,330百万円(前期末比1,375百万円増)となった。主な変動要因は支払手形・工事未払金等の増加498百万円、ファクタリング未払金の増加181百万円である。固定負債は1,391百万円(同56百万円増)となった。この結果、負債合計は14,722百万円(同1,431百万円増)となった。純資産合計は22,199百万円(同1,147百万円増)となった。主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加882百万円によるものである。

2021年9月期末現在で、現金及び預金12,780百万円に対して長短合わせた借入金は161百万円にとどまっており、手元のネットキャッシュ(現金及び預金-借入金)は12,404百万円と豊富であり、財務基盤は強固である。

3. キャッシュ・フローの状況
2021年9月期のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは1,941百万円の収入となった。主な収入は税金等調整前当期純利益の計上2,142百万円、仕入債務の増加680百万円で、主な支出は売上債権の増加520百万円、たな卸資産の増加225百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは364百万円の支出となった。主な支出は有形固定資産の取得25百万円、子会社株式の取得285百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは256百万円の支出となった。主な収入は長短借入金の増加185百万円、主な支出は配当金支払額426百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は1,320百万円増加し、期末残高は12,780百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 アイナボHD Research Memo(4):財務基盤は安定。手元のネットキャッシュは12,404百万円