■業績動向

1. 2019年2月期の業績概要
キャリアリンク<6070>の2019年2月期の連結業績は、売上高で前期比11.0%増の18,624百万円、営業利益で同66.0%減の187百万円、経常利益で同52.3%減の290百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同58.7%減の170百万円となった。売上高は民間企業向けBPO大型プロジェクト案件の1つで業務受注量が想定以上に縮小したほか、官公庁向け臨時給付金・マイナンバー関連案件等の減少があったものの、製造系人材サービス事業及び第3四半期から新たに開始したキャッシュレス決済関連業務の売上が好調に推移したこと、また、JBSの連結子会社化により3,128百万円の売上が加わったこと等により、2期ぶりの増収に転じ過去最高を更新した。

一方、営業利益は相対的に利益率の高かった民間企業向けBPO大型プロジェクト及び臨時給付金・マイナンバー関連案件の売上高が大きく減少したことに加えて、就業スタッフの採用コスト上昇、JBSの収益改善対策費用(支店統合・本社事務所移転等)を計上したことなどが減益要因となった。なお、営業外収支が若干改善しているが、これはキャリアリンクファクトリーで消費税簡易税適用に伴う差益102百万円(前期は63百万円)を計上したことが主因となっている。

なお、会社計画(2018年10月修正発表値)との比較で見ると、売上高は2.2%下回った。第3四半期に新規受注したキャッシュレス決済関連案件のスムーズな立ち上げに注力し、BPO及びCRM関連事業部門の受注活動がやや停滞したことが下振れ要因となった。一方、営業利益は計画比で39.4%上回って着地した。売上総利益は若干計画を下回ったものの、社内各部門から既存社員のうち48名をキャッシュレス決済関連案件に異動させたことで、同案件での採用予定要員を同人数分削減することができ、社員採用費や人件費、スタッフ募集費等を抑制できたことが主因となっている。


BPO関連事業は減収となるも、キャッシュレス決済関連業務は好調に推移
2. 事業セグメント別の動向
(1) 事務系人材サービス事業
事務系人材サービス事業の売上高は前期比7.5%増の15,246百万円、営業利益は同73.3%減の140百万円となった。売上高は新規受注したキャッシュレス決済関連業務が492百万円と会社計画(378百万円)を上回る好調な立ち上がりを見せたほか、JBSの連結子会社化で2,861百万円が加わったこと等が増収要因となった。一方、営業利益は前述したとおり、利益率の高い案件の売上減少や人材採用コストの上昇に加えて、JBSの子会社化に伴い一時費用として収益改善対策費やのれん償却額を計上したこと等が減益要因となった。各事業部門の売上動向は以下のとおり。

BPO関連事業部門の売上高は前期比21.0%減の9,006百万円となった。新規受注したキャッシュレス決済関連業務が好調に推移したものの、前述したBPO大型プロジェクト案件の業務受注量が大幅に縮小したこと、並びに臨時給付金・マイナンバー関連案件等の売上高が減少したことが要因となっている。ただ、四半期ベースの売上推移を見ると、2019年2月期第4四半期は前四半期比で13.8%増の2,334百万円と7四半期ぶりの増加に転じており、当面の底は脱したと見られる。

CRM関連事業部門の売上高は前期比50.7%増の2,870百万円となった。テレマーケティング事業者や金融機関向けが好調に推移したほか、JBSの子会社化で546百万円の増収要因となった。JBSを除いた増収率は約22%増となっている。

一般事務事業部門の売上高は前期比282.0%増の3,369百万円となった。官公庁及び民間企業からの事務派遣案件の新規受注が増加したほか、JBSの子会社化で1,988百万円の増収要因となった。JBSを除いた増収率は約57%増となっている。

(2) 製造系人材サービス事業
製造系人材サービス事業の売上高は前期比20.3%増の3,112百万円、営業利益は同69.8%増の44百万円となった。食品加工部門、製造加工部門ともに受注が好調に推移し、売上高は連続で過去最高を更新した。利益面では、業容拡大に向けた新拠点の開設(熊本、埼玉支店)や、営業力強化のための社員採用並びにスタッフ募集費等の増加があったものの、増収効果や売上総利益率の向上が寄与し2ケタ増益となった。

(3) その他
その他として、JBSの子会社である東京自動車管理(株)の売上高267百万円、営業利益2百万円を計上している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 キャリアリンク Research Memo(3):2019年2月期は官公庁向け案件などの業務縮小が響き増収減益