■要約

八洲電機<3153>は、産業用システムなどを取り扱う電機技術商社。顧客の工場等に対して電気機器のシステムとしての設計から納入、設置工事、アフターサービスまでを一貫して手掛けている。取扱分野は、プラント、産業システム、社会インフラのほか、電子部品など幅広く、日立製作所<6501>、及び日立グループの国内最大の特約店として発展を遂げてきた。東京オリンピック・パラリンピックを控え、インフラ整備が加速している状況にある一方、首都圏の再開発事業が活発化しているなど、収益環境の見通しは明るい。また、製造業の設備投資が拡大すれば、更なる収益の伸びが期待できそうだ。

現在、仕入先のうち、日立製作所並びに日立グループ企業が約50%を占める。主な日立グループ企業としては、(株)日立産機システム、日立アプライアンス(株)、(株)日立プラントメカニクスなどがある。日立グループ最大の特約店としての機能を果たしつつ、顧客ニーズに対応することを基本とし、他社の製品も取り扱う。事例としては、力を注いでいるLED照明に関しては、様々なメーカーの製品が取扱可能で、品ぞろえを充実させている。

5月15日に発表した2018年3月期連結決算は、売上高が前期比2.8%減の73,523百万円、営業利益が同28.8%増の2,002百万円、経常利益が同28.7%増の2,171百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同56.4%増の1,575百万円となった。プラント事業と産業システム事業の好調が利益を押し上げた格好となっている。

2019年3月期連結決算見通しは、売上高が前期比2.7%増の75,500百万円、営業利益が同7.4%増の2,150百万円、経常利益が同5.9%増の2,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.7%増の1,650百万円と増収増益を見込んでいる。プラント事業、産業システム事業を始め各部門とも好調をキープする見通しだ。

配当金については、2018年3月期は2円増配して年18円配当としているが、2019年3月期も、年18円配当を継続させる意向。安定的な配当を基本とし、今後の状況を見ながら配当の額について検討するとしている。

■Key Points
・2018年3月期は営業利益が28.8%増、プラント事業と産業システム事業が増益に貢献
・2019年3月期も増益基調は継続
・2020年3月期に連結売上高90,000百万円、連結経常利益2,600百万円、ROE8.8%を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 八洲電機 Research Memo(1):18/3期は営業利益が28.8%増、プラント事業と産業システム事業が貢献