メタップス<6172>は15日、2018年8月期第1四半期(2017年9-11月)連結決算(IFRS)を発表した。売上高が前年同期比111.5%増の61.49億円、営業利益が同99.4%減の0.02億円、税引前利益が同95.7%減の0.15億円、親会社の所有者に帰属する四半期損失が0.03億円(前年同期は2.91億円の利益)となった。

マーケティング関連事業における売上高は前年同期比9.5%増の12.10億円、セグメント利益は同722.1%増の0.61億円となった。スマートフォン向け運用型広告を中心とするネット広告市場の拡大を背景に、積極的な営業活動を展開し業容拡大を図った。グローバルでの売上が継続して好調であった他、国内でも多岐にわたる顧客のマーケティング支援ニーズに対応するために、コンサルティング及び広告運用体制の強化を目的にマーケティング事業本部を新設し、複数の子会社にまたがる横断的なサービス提供を行ってきた。引き続き、テクノロジーシフトに対応すべく、自社商材の機能強化に注力していくとしている。

ファイナンス関連事業における売上高は前年同期比217.5%増の49.25億円、セグメント利益は同168.6%増の1.16億円となった。オンライン決済や電子クーポンなどの既存事業が順調に拡大し、今後は新たに開始した仮想通貨関連サービスの収益貢献が期待される。また、大手金融機関と共同開発を進めるウォレットアプリ“pring(プリン)”の実証実験も開始し、本格的なサービス提供に向けて準備を進めている。

なお、2018年8月期通期の連結業績予想については、同社グループが取り組む事業の多くは、新規性が高く、その市場環境や会計処理に多くの不確定要素を含んでおり、適正かつ合理的な数値の算出が困難であると判断し、業績予想の開示を見合わせている。今後の事業環境や事業進捗の動向を踏まえ、合理的な算定が可能と判断した場合には速やかに提示するとしている。

また、同日に連結子会社であるpringへのみずほ銀行による出資が決定している。同社は、みずほフィナンシャルグループ<8411>、みずほ銀行、WiLとFinTechを活用した新たな決済サービスの提供を目的とする資本業務提携契約を締結している。
2017年5月にビッグデータを活用した新たな決済ウォレットアプリ事業を行う新会社としてpring(旧エムウォレット設立準備)を設立し、かねてよりpringにおける各社の出資比率について協議しており、今回正式に決定した。みずほ銀行の出資完了後、pring株式は同社、WiL及びみずほ銀行の三社が保有することとなる。出資構成については非開示としている。

pringの提供するウォレットアプリ「pring(プリン)」については、2017年10月よりみずほ銀行行内において実証実験を実施しており、SNSや電話番号を用いた送金機能、加盟店でのQRコードを用いたスピーディーな決済等、実際の運用を意識した検証を行っている。

今回の決定に伴い、両社間の連携をより強固なものとし、本格的なサービス提供開始に向けて準備を進めていくとのこと。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 メタップス---1Qは大幅な増収、ファイナンス関連事業が好調に推移