*16:12JST 日経平均は心理的な節目の33500円を回復【クロージング】 15日の日経平均は続伸。364.99円高の33533.09円(出来高概算23億9000万株)と心理的な節目の33500円を回復して取引を終えた。堅調な米経済指標を受けて米景気後退懸念が和らいだことから米国株が上昇した流れを引き継ぐ格好から買い先行で始まった。また、英半導体設計大手アームが米国市場に新規上場し、好スタート切ったことも投資家心理を好転させ、日経平均は前場終盤には33634.31円まで上げ幅を広げ、7月に記録したバブル崩壊後の戻り高値(33753.33円)に急接近した。午後に入ると、中国が市場予想を上回る経済指標を発表し、中国などアジア市場高も支援材料となる場面もあったものの、来週に予定されている日米の金融政策決定会合の行方を見極めたいと考える向きも多く、日中高値水準でのこう着となった。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、銀行、空運、小売、保険の4業種を除く29業種が上昇。電気ガス、石油石炭、輸送用機器、パルプ紙の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、KDDI<9433>、TDK<6762>が堅調だった半面、日東電工<6988>、7&iHD<3382>、アドバンテス<6857>、東京海上<8766>が軟化した。

前日の米国市場は、8月の小売売上高が市場予想を上回り、堅調な米国景気を背景に主要株価指数は上昇した。米景気の後退懸念から景気敏感株にも買いが入ったことから、鉄鋼やパルプ紙といったシクリカル銘柄にも買いが波及した。また、中国国家統計局が15日に発表した8月の鉱工業生産は前年比4.5%増となり、市場予想(3.9%増)や7月の3.7%増から加速したことも、先行き懸念を和らげる格好となった。

投資家の関心は来週の日米の金融政策決定会合となる。今回の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、利上げ見送りとの見方が大半だが、インフレの高止まりにより、将来の利上げ継続をにじませるのかどうかを確認したいと考える向きは多い。一方、日銀は、現状の金融政策を維持すると見込まれるが、将来の政策変更について、どのような見解を示すのか見極めたいところである。

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情報提供元: FISCO
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