16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■株式見通し:IPOラッシュのなか、個人主体の日替わり的な物色が活発化
■パーク24、22/10 営業利益 黒字転換 206億円、23/10予想 30.6%増 270億円
■前場の注目材料:ソニーG、熊本・合志に半導体新工場、8000億円投じ24年稼働


■IPOラッシュのなか、個人主体の日替わり的な物色が活発化

16日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、次第に底堅さが意識される相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが764ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を高い水準で長期にわたり維持する計画を表明したことに続いて、欧州中央銀行(ECB)も定例理事会で当面利上げを継続する必要があるとタカ派色を強めたため警戒感から大きく売られた。また、11月の米小売売上高は前月比0.6%減と市場予想より悪化したことから、来年の景気後退局面入りに現実味が増したとの見方も売りを強める要因となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比355円安の27605円。円相場は1ドル137円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。足元のリバウンド部分を帳消しにしてくる可能性はあるものの、昨日はFOMC通過後のリバウンドの勢いは限られていたため、積極的な売買は手控えられていた。ロングの動きも限られていたと考えられ、まずは売り一巡後の底堅さを見極める動きとなりそうだ。重要イベントが通過したことから先物主導で短期筋の仕掛け的な商いに振らされやすいとみられるものの、一方でショートカバーの動きも早いと考えられ、75日線辺りを支持線とした押し目狙いの動きも意識されてきそうだ。

物色の流れとしては米国市場の大幅な下落の影響から、指数インパクトの大きい値がさ株が指数の重荷となりそうだ。一方で、ファーストリテ<9983>の株式分割の発表を手掛かりに資金流入が強まると考えられ、日経平均を下支えすることになろう。そのほか、来週も米国では経済発表を手掛かりとした荒い値動きが想定されるため、指数連動性の高い銘柄は手掛けづらくさせそうであり、材料性のある銘柄などに短期資金が向かいやすいだろう。

そのほか、IPOラッシュのなか、個人主体の日替わり的な物色が活発化しやすい。ただし、来週には11社のIPOが控えていることもあり、次第に物色対象を絞る動きにも向かわせやすいだろう。


■パーク24、22/10 営業利益 黒字転換 206億円、23/10予想 30.6%増 270億円

パーク24<4666>が発表した2022年10月期の連結業績は、売上高が前期比15.6%増の2902.53億円、営業損益は206.72億円の黒字(前期は80.39億円の赤字)だった。国内におけるタイムズパーキングの運営件数は17,399件(前年度末比2.7%減)、運営台数は552,042台(1.8%減)、月極駐車場及び管理受託駐車場を含めた総運営件数は25,246件(1.2%減)。モビリティ車両台数は53,062台(1.0%増)、会員数は2,040,639人(18.3%増)となった。2023年10月期業績は、売上高が前期比11.3%増の3230億円、営業利益は同30.6%
増の270億円を計画。


■前場の注目材料

・1ドル=137.70-80円
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開


・ソニーG<6758>熊本・合志に半導体新工場、8000億円投じ24年稼働
・デンソー<6902>CASE領域の35年度売上高7兆円、選択と集中加速
・トヨタ<7203>新興国でピックアップトラック拡充、タイで新型戦略車披露
・トヨタ<7203>来月世界生産70万台、国内2ライン一時停止
・大同特殊鋼<5471>脱炭素設備の外販加速、車部品に省エネ炉・操業ノウハウ提供
・日立建機<6305>新中計、DX研究加速、売上高1%投資
・東レ<3402>新型PETフィルム開発、水系塗料の塗布・密着性両立


☆前場のイベントスケジュール

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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~IPOラッシュのなか、個人主体の日替わり的な物色が活発化~