4日のドル・円は、東京市場では134円79銭まで売られた後、135円52銭まで反発。欧米市場では135円25銭まで下げた後、135円77銭まで反発し、135円70銭で取引終了。本日5日のドル・円は主に135円台で推移か。米長期金利の低下を意識したドル売りは縮小しており、目先的にドルは下げ渋る可能性がある。

カナダ中央銀行が7月4日に公表した調査結果によると、カナダの企業はインフレが長期化すると予想しているようだ。来年にかけて調査開始以来では最高の賃上げを視野に入れており、多くの企業がコスト上昇を顧客に転嫁することを計画しているようだ。多くの企業は、今後12カ月にわたり投入価格および生産価格が大幅かつ迅速なペースで上昇すると予想しており、今後2年間のインフレ率が平均で3%を超えると想定している。

市場参加者の大半はカナダ系企業のインフレ見通しは例外的ではないと考えているようだ。状況は多少異なるものの、アメリカや欧州各国の企業もインフレ見通しについては楽観視していない(高インフレがしばらく続く)とみられる。5月の米PCEコア価格指数の上昇率はやや鈍化したが、年末時点のインフレ率は4%程度で推移している可能性がある。また、コスト上昇を顧客(消費者)に転嫁する動きが予想以上に広がった場合、インフレ見通しは上ぶれするため、日本を含めた主要中央銀行の金融政策に大きな影響を及ぼす可能性がありそうだ。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利低下を意識したドル売り縮小でドルは下げ渋る可能性