12日の日経平均は4日続伸。506.19円高の29717.83円(出来高概算15億8290万株)で取引を終えた。11日の米国市場では新規失業保険申請件数の減少や1月JOLT求人件数も予想外に増加するなど良好な雇用指標を好感。さらにバイデン大統領が1.9兆ドル規模の追加経済対策法案に署名し成立したことで景気回復期待が強まり、NYダウ、S&P500は最高値を更新し、調整が続いていたナスダックは大幅に上昇した。

この流れを受けた東京市場においては、SQに絡んだ商いは225型が売り越しだったようであり、これによりSQ値は29282.41円と抑えられた。その後、日経平均は一時下げに転じる場面がみられたが、前引けにかけては強含みの展開となり上げ幅を拡大。この流れは後場に入って勢いを増しており、後場半ばには29744.32円まで上昇している。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは金属製品、電気機器、海運、機械、鉄鋼、情報通信が2%を超える上昇。一方で、電力ガス、不動産、陸運、保険が小幅に下落している。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、ダイキン<6367>、ファナック<6954>、信越化<4063>、アドバンテスト<6857>が堅調。半面、ファーストリテ<9983>、TOTO<5332>、アステラス薬<4503>、住友不<8830>が冴えない。

東エレクは9営業日ぶりに反発となるなど、米長期金利の上昇をきっかけとしたナスダックの調整入り、これを受けたグロース株への利益確定の流れにも一服感が意識された感はある。東エレクは75日線レベルでの底固めからリバウンドをみせており、25日線を捉えてきている。ここまではテクニカル面では想定内であろう。

また、ナスダックについても25日線レベルまでのリバウンドをみせてきており、この抵抗線を明確に上放れてくるようであれば、グロース株を見直す動きは意識されやすいところである。それ故に、来週の米FOMCを通過してくるまでは米長期金利の動向を睨みながらの展開になりやすく、グロースシフトについても、見極めたい水準であろう。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 グロースシフトを見極めたいところ【クロージング】