米商務省が発表した8月個人所得は前月比−2.7%と、7月+0.5%から再びマイナスに転じた。また、個人消費支出(PCE)は前月比+1.0%と伸びは7月+1.5%から鈍化したもののマイナスとなった4月来で最低。連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視しているエネルギーや食品を除いたコアPCE価格指数は前年比+1.6%と、予想外に7月+1.4%から上昇し3月来で最高となった。

同時刻に米労働省が発表した先週分新規失業保険申請件数は前週比3.7万件減の83.7万件と前回87.3万件から予想以上に減少し経済封鎖が始まる前の3月中旬来の低水準。失業保険継続受給者数も1176.7万人と、パンデミックにより経済封鎖された直後の4月初旬来の1200万人割れとなった。遅いペースながら失業者は減少傾向にある。

失業保険申請者数の予想以上の減少やインフレ率の予想以上の上昇で米国債は下落。米10年債利回りは0.70%から0.72%まで上昇し10日来の高水準。ドル買いが優勢となった。ドル・円は105円45銭から105円68銭まで急伸し日中高値を更新。ユーロ・ドルは1.1768ドルから1.1739ドルまで下落した。
【経済指標】
・米・先週分新規失業保険申請件数:83.7万件(予想:85.0万件、前回:87.3万件←87.0万件)
・米・失業保険継続受給者数:1176.7万人(予想:1220.0万人、前回:1274.7万人←1258.0万人)
・米・8月コアPCE価格指数:前年比+1.6%(予想:+1.4%、7月:+1.4%←+1.3%)
・米・8月個人所得:前月比−2.7%(予想:-2.5%、7月:+0.5%←+0.4%)
・米・8月個人消費支出:前月比+1.0%(予想:+0.8%、7月:+1.5%←+1.9%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 米新規失業保険申請件数3月来で最小、8月コアPCE上昇でドル高