■NY株式:NYダウ131ドル高、米中貿易協定の続行で見通し改善

米国株式相場は続伸。ダウ平均は131.14ドル高の26156.10ドル、ナスダックは74.89ポイント高の10131.37ポイントで取引を終了した。トランプ政権が米中貿易第1段階貿易協定の続行を再確認したほか、クドロー国家経済会議(NEC)委員長がウイルス感染第2波の兆候は見られず経済を再度封鎖する可能性を否定したため、景気回復期待が強まり大きく上昇して寄り付いた。さらに、ムニューシン米財務長官が真剣に追加救済策を協議しており7月にも可決されるとの見通しを示したことも好感された。セクター別では、耐久消費財・アパレル、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方、公益事業が下げた。

ハイテクセクターが堅調推移となり、オンライン小売りのアマゾン(AMZN)や動画配信サービスのストリーミングのネットフリックス(NFLX)は過去最高値を更新。利回りの上昇が好感され、大手銀のJPモルガン(JPM)やシティグループ(C)などが軒並み上昇した。また、カジノを運営するペン・ナショナル・ゲーミング(PENN)はほとんどの店舗の営業再開を発表し急伸。音楽配信サービスのスポティファイ(SPOT)はメディアのコムキヤスト(CMCSA)との提携が好感され上昇した。一方、代替肉メーカービヨンドミート(BYND)は、コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)が競合他社インポッシブルフーズ社の代替肉を採用した朝食メニューを加えると発表し下落した。

ムニューシン米財務長官は米国経済が年末までにリセッションを脱する可能性があると楽観的見通しを示した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:欧州製造業PMI改善や英国制限緩和で欧州通貨高

23日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円00銭から106円07銭まで下落して106円53銭で引けた。欧州通貨高を受けたドル売り、米6月製造業PMI速報値が予想を下回り失望感からドル売りが優勢となったが、5月新築住宅販売件数や6月リッチモンド連銀製造業指数が予想を上回り、ドル売りは一段落した。

ユーロ・ドルは1.1300ドルから1.1349ドルまで上昇し1.1308ドルで引けた。ユーロ圏6月製造業PMI速報値が予想を上回ったためユーロ買いが強まった。ユーロ・円は121円08銭まで上昇後、120円25銭まで下落。ポンド・ドルは1.2463ドルから1.2532ドルまで上昇。英国のジョンソン首相がパンデミック対策の制限を緩和する計画を発表したことや予想を上回った英国の6月製造業PMI速報値を好感したポンド買いに拍車がかかった。ドル・スイスは0.9469フランから0.9420フランまで下落した。


■NY原油:反落で40.37ドル、利益確定を狙った売りが広がる

NY原油先物8月限は反落(NYMEX原油8月限終値:40.37 ↓0.36)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-0.36ドルの1バレル=40.37ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは39.76ドル−41.63ドル。23日のアジア市場で39.76ドルまで下落したが、ニューヨーク市場の序盤にかけて41.63ドルまで反発。ただ、その後は利益確定を狙った売りが増えたことで上げ渋り、時間外取引で40.03ドルまで売られる展開となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  24.79ドル   +0.17ドル(+0.69%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.89ドル   +0.51ドル(+1.08%)
ゴールドマン・サックス(GS)204.78ドル  +1.36ドル(+0.67%)
インテル(INTC)        59.92ドル   -0.17ドル(-0.28%)
アップル(AAPL)        366.53ドル  +7.66ドル(+2.13%)
アルファベット(GOOG)    1464.41ドル +12.55ドル(+0.86%)
フェイスブック(FB)     242.24ドル  +3.02ドル(+1.26%)
キャタピラー(CAT)      126.25ドル  +0.46ドル(+0.37%)
アルコア(AA)         12.20ドル   +0.37ドル(+3.13%)
ウォルマート(WMT)      121.07ドル  -0.61ドル(-0.50%)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 23日の米国市場ダイジェスト:NYダウ131ドル高、米中貿易協定の続行で見通し改善