■NY株式:NYダウ211ドル高、中国の輸出改善やハイテク決算を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は211.25ドル高の23875.89ドル、ナスダックは125.28ポイント高の8979.66ポイントで取引を終了した。中国の4月輸出が予想外の増加に改善したほか、ハイテクを中心に米国主要企業の決算が好感され買いが先行。また、トランプ大統領が合意打ち切りを警告していた米中貿易協議が、早ければ来週にも電話会談が実施されることが報じられ大きく上昇した。引けにかけては、原油価格が下落に転じたためやや上げ幅を縮小した。セクター別では保険・消費者サービスが上昇した一方で、食・生活必需品小売りが下落した。

製薬会社のモデルナ(MRNA)は、米食品医薬品局(FDA)が同社開発中の新型コロナウイルスワクチンの第2段階治験を承認、2021年にも承認が得られる可能性が期待され上昇した。配車サービスのリフト(LYFT)は、決算で乗客数の前年比3%増を発表し大幅上昇。また、フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は、決算で売上高が前年比66%増となり急伸した。ビデオ会議ソフトのズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)は、キーベース社の買収を発表しセキュリティ強化への期待から上昇。

業績不振に陥っていた百貨店のニーマン・マーカス・グループは、新型ウイルスが打撃となり連邦破産法を申請した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米債利回り低下でドル反落

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は106円66銭まで上昇後、106円22銭まで下落して106円38銭で引けた。米中貿易協議への期待に上昇したのち、米国の週次新規失業保険申請件数が300万件超え7週間で3300万件超に達したため景気悪化への不安から米2年債、5年債利回りが過去最低を記録するとドル売りが強まった。

ユーロ・ドルは1.0767ドルまで下落後、1.0834ドルまで上昇して1.0833ドルで引けた。ユーロ・円は114円78銭から115円14銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2266ドルまで下落後、1.2380ドルまで戻した。英国中銀は会合で過去最低の政策金利や資産購入規模を据え置く決定をしたが、ベイリー中銀総裁はその後の会見で、6月にも量的緩和拡大する可能性があると指摘したためポンド売りが加速。ドル・スイスは0.9784フランまで上昇後、0.9729フランまで下落した。


■NY原油:続落で23.55ドル、世界経済の持続的な回復への思惑後退

NY原油先物6月限は続落(NYMEX原油6月限終値:23.55 ↓0.44)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比-0.44ドルの1バレル=23.55ドルで取引を終えた。取引レンジは22.94ドル−26.74ドル。欧州市場で26.74ドルまで買われたものの、テクニカル要因とみられる売りが入ったことから、22.94ドルまで反落した。世界経済の持続的な回復に対する市場の期待は高まっていないことも原油先物の上昇を抑える一因となっているようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  22.84ドル   +0.49ドル(+2.19%)
モルガン・スタンレー(MS) 38.81ドル   +1.51ドル(+4.05%)
ゴールドマン・サックス(GS)182.32ドル  +5.40ドル(+3.05%)
インテル(INTC)        59.17ドル   -0.01ドル(-0.02%)
アップル(AAPL)        303.74ドル  +3.11ドル(+1.03%)
アルファベット(GOOG)    1372.56ドル +25.26ドル(+1.87%)
フェイスブック(FB)     211.26ドル  +2.79ドル(+1.34%)
キャタピラー(CAT)      107.29ドル  -0.38ドル(-0.35%)
アルコア(AA)         7.49ドル   -0.22ドル(-2.85%)
ウォルマート(WMT)      121.89ドル  -0.87ドル(-0.71%)





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情報提供元: FISCO
記事名:「 7日の米国市場ダイジェスト:NYダウ211ドル高、中国の輸出改善やハイテク決算を好感