11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:本日は決算発表の集中日、決算通過後のアク抜け意識も
■太陽誘電、実績は会社計画をやや上回る
■前場の注目材料:島津製、航空機向け参入、試験検査機器、来年度から提案


■本日は決算発表の集中日、決算通過後のアク抜け意識も

11日の日本株市場は、引き続き底堅い相場展開になりそうだ。10日の米国市場は、追加利上げ観測が後退するなか、半導体・半導体製造装置や電気通信サービスの上昇が目立った。シカゴ日経225先物清算値が大阪比15円高の22515円となり、日経平均は心理的な抵抗となる22500円を挟んでの底堅さが意識されよう。また、米朝首脳会談が6月12日、シンガポールで開かれることが決まった。米朝会談への期待による地政学リスクの後退なども意識されやすいだろう。

また、昨日は指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>が揃って下落したものの、日経平均は22500円を挟んだ底堅い相場展開となっており、センチメントは明るいだろう。円相場も1ドル109円台で推移していることも安心感につながる。また、国内政治リスクが重石になる可能性がありそうだが、一先ず影響は限られている。

本日は決算発表の集中日となり、800社近くの発表が予定されている。週末要因もあってよりこう着感が強まる可能性も考えられるが、決算通過後のアク抜けも意識されてきそうである。日経平均は緩やかながらもリバウンド基調が継続していることもあり、アク抜けを意識した先回り的な動きも意識されそうである。米半導体株の上昇の波及がみられるようだと、日経平均の押し上げ効果につながるほか、足元で弱含みの動きをみせているソフトバンクGがエヌビディア決算を評価材料として反発してくるかが注目される。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■太陽誘電、実績は会社計画をやや上回る

太陽誘電<6976>は10日取引終了後、18/3期決算を発表。実績は会社計画と市場期待をやや上回り、19/3期計画はコンセンサスに未達。ただし、1ドル105円の為替前提を考えると、想定比良好とみえるとの見方がされており、アク抜けといった格好からの上昇が意識されそうだ。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22497.18、+88.30)
・NYダウは上昇(24739.53、+196.99)
・ナスダックは上昇(7404.97、+65.07)
・SOX指数は上昇(1360.72、+24.04)
・VIX指数は下落(13.23、-0.19)
・シカゴ日経225先物(22515、大阪比+15)
・米原油先物は上昇(71.36、+0.22)
・海外投資家、5月1週は現物先物合計で買い越し


・島津製<7701>、航空機向け参入、試験検査機器、来年度から提案
・シイエム・シイ<2185>、名古屋に開発新拠点、AI・VR体験スペース


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし





<HT>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~本日は決算発表の集中日、決算通過後のアク抜け意識も