中国国家統計局が1月18日に発表した昨年10-12月期国内総生産(GDP)は、前年同期比+6.5%と市場予想の同比+6.2%程度を上回った。この結果、中国の2020年国内総生産は、前年比+2.3%となった。20年1-3月期は新型コロナウイルス感染拡大の影響で前年同期比-6.8%に落ち込んだものの、ウイルス感染拡大が制御されたことから、4-6月期にプラス成長に転換し、通年でもプラス成長を維持した。

 昨年10月時点で新規着工プロジェクトの計画投資額が増加していること、工業の設備稼働率上昇、企業マインドの好転などが確認されており、中国経済の持続的成長への期待はあったが、10-12月期の実績は想定をやや上回った。一部の関係者は「個人消費は力強さに欠ける」と指摘しているが、一部地域を除いて新型コロナウイルスの感染流行はおおむね制御されており、中国の個人消費が大きく落ち込む可能性は低いとみられる。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 2020年の中国経済はプラス成長を維持