24日のニューヨーク市場では、12月リッチモンド連銀製造業指数の悪化を意識してリスク選好的なドル買いはやや縮小した。新規受注と設備稼働率は11月との比較で大幅に悪化したことが、全体の指数低下につながったようだ。6カ月先の指数も新規受注、受注残、設備稼働率は11月実績を下回っている。23日発表の11月耐久財受注速報値は前月比−2.0%と、予想外の減少を記録しており、ここでも設備投資の伸びは鈍化していることが確認されている。

 米中通商協議は「第2段階」への移行することになるが、一部の関係者は協議停滞を警戒しており、最終的な合意形成は2020年の米大統領選挙が行われる11月以降になるとの見方も残されている。米中通商協議の停滞は金融市場における不確実性を高める要因とみられており、各国の中央銀行はこの問題を軽視できない状況がしばらく続くことになりそうだ。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 金融市場が警戒する米中通商協議の停滞