市場関係者の間からは、「株式は強い動きを見せているが、トランプ政権の不確実性が完全に払拭されたわけではない」、「通商問題を巡って米中間の対立は深まる可能性がある」との声が聞かれている。米上院民主党のシューマー院内総務が中国を為替操作国として認定するよう要請したことも市場関係者の間で警戒されている。

 為替操作国と認定する3つの基準のうち、対米貿易黒字だけが抵触し、「GDP比3%超の経常黒字が続いていること」や「持続的かつ一方的な為替介入を行っていること」の基準は満たしていないことから、中国が為替操作国として認定されることはないとみられている。
ただ、中国の対米黒字額は突出しているため、米国の製造業保護を目的とする何らかの措置が導入される可能性は否定できないとの声が聞かれている。人民元相場が米ドルに対して大幅高となる可能性が浮上した場合、米ドル安・円高が急速に進行するとの見方も出ている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 人民元安是正とドル・円相場の行方