*08:23JST 年末高を意識した押し目買い意欲が強い  20日の日本株市場は、前日の大幅上昇に対する反動はありそうだが、先高期待が強まりやすい相場展開が見込まれる。19日の米国市場はNYダウが251ドル高、ナスダックは98ポイント高だった。リッチモンド連銀のバーキン総裁がインフレを巡り進展が続けば適切に対応すると利下げの可能性を示唆し、長期金利の低下を好感した買いが相場を押し上げ、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値(3月限)は、日中大阪比200円高の33330円。円相場は1ドル143円80銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時33620円まで買われる場面も見られており、買い一巡後は利食いも入りやすいものの、年末高を意識した押し目買い意欲が強そうである。日経平均は昨日の大幅高で25日線を上回っており、米株高の流れから買い先行で始まることで、25日線を明確に上放れてくることが期待される。日銀の金融政策決定会合では、大規模緩和政策が据え置かれ、結果判明後はアク抜けの動きとなった。

 また、昨日の植田和男総裁の会見において、政策修正への過度な警戒感が和らいだことから、押し目買い意欲が強まりやすいだろう。為替にらみの展開は継続するものの、日経平均は25日線での底堅さが意識されるようだと、ボリンジャーバンドの+1σが位置する3万3510円辺りが意識されそうである。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などには買いが向かいやすいと考えられる。

 重要イベントを通過したことから年末高を意識した物色に向かうなか、新NISAへの思惑から配当志向の物色も意識されやすい。さらに、相対的な出遅れ感が意識されているグロース250の動向にも関心が向かいやすいだろう。先高期待から出遅れ修正を狙った短期的な値幅取り狙いの流れも意識されてくる可能性もあるため、生成AIなどテーマ性のある中小型株などがリバウンドを強めてくるかが注目されそうだ。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 年末高を意識した押し目買い意欲が強い