4日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。3日の米国市場は予想を下回る経済指標やロシアでのテロ事件を受けてNYダウ、ナスダックともに下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の18985円だった。円相場は1ドル110円80銭台での推移となっている。

 米経済指標については、これまで堅調な内容が相次いでいたことから、週末の雇用統計に向けた米経済の力強さに対する楽観が広がる展開が期待されていた。米金利上昇やドル高を受けた日本株の底堅さが意識されていただけに、手掛けづらい相場展開になりそうだ。また、ロシアでのテロ事件など地政学リスクへの警戒も売買を手控えさせそうだ。

 新年度入りへの期待から下値の堅さは意識されそうだが、積極的に上値を追う流れにはならないだろう。日経平均はもち合いレンジの下限レベルでの攻防をみせているが、テクニカル的にも今週についてはシグナル好転が期待しづらく、物色は個別の材料株等に向かいやすいだろう。ただ、このところは中小型株の鈍い動きも目立っており、物色対象に広がりはみられず、一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況である。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 個別物色も物色対象に広がりは見られずか