日経平均は続伸。前日の米国市場では貿易摩擦への懸念が和らぎ、NYダウは一時400ドル超上昇したが、その後上げ幅を縮小して46ドル高で終わった。1ドル=106円台に為替の円高が進んだこともあり、本日の日経平均は反落で始まり、一時130円を超える下げとなった。しかし、中国・海南省の経済フォーラムで中国の習近平国家主席が市場開放などに前向きな姿勢を示したことが伝わると、輸出株を中心に急速に切り返し、為替も1ドル=107円台まで円安方向に振れた。

大引けの日経平均は前日比116.06円高の21794.32円となった。東証1部の売買高は14億6866万株、売買代金は2兆7034億円だった。業種別では、鉄鋼、機械、石油・石炭製品、ゴム製品、海運業、非鉄金属、輸送用機器、電気機器など市況関連や輸出関連が軒並み買い戻されて上昇。一方、医薬品、小売業、食料品、倉庫・運輸関連業、陸運業など内需関連が売られた。

個別では、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>が反発し、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、ソニー<6758>が続伸。東エレク<8035>、京セラ<6971>、TDK<6762>、安川電<6506>が切り返して上昇に転じ、東エレクは2万円台を回復した。一方、ユニファミマ<8028>、花王<4452>、資生堂<4911>などの内需関連や、コインチェック買収で急騰したマネックスG<8698>が反落した。パソナ<2168>やオンワードHD<8016>は大幅続落して年初来安値を更新。今期減益見通しが失望された高島屋<8233>は急落した。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は続伸、習氏演説で急速に切り返す