シンガポール特使のProfessor Tommy Kohを主賓として迎え開催された2日間の会議では、オーストラリア、ブラジル、中国、ドイツ、インド、インドネシア、ケニア、南アフリカ、スロベニア、スペイン、スリランカ、イギリス、ペルーからの約100件の投稿論文から選ばれた50人以上の講演者が登壇します。
会議初日には、Dr Lena Chan(シンガポール国立公園局国際生物多様性保全課シニアディレクター)による基調講演が行われましたが、「バイオダイバーシティ3都市が紡ぎ出す物語(Weaving a Tale of Three BiodiverCities)」と銘打って、Nature Indexで生物多様性の条約都市であるシンガポールが、開発において果たす役割と都市のサステナビリティについて話しました。
続いて、3大学をまとめるリーダーのSMU学長Professor Lily Kong、USydからAssociate Dean EducationのProfessor Nicole GrahamならびにHKU法学部長のProfessor Zhao Yun参加の下、全体会議が開かれ、サステナビリティ教育において大学が果たす重要な役割について議論がおこなわれました。また、ウォンパートナーシップ(WongPartnership)、ジョンソンコントロールズ(Johnson Controls)、ムシムマスグループ(Musim Mas Group)、世界自然保護基金シンガポールの代表者を招いて、ビジネス、金融、法務、ガバナンスにおけるサステナビリティとESGに関する見解を述べる業界パネルディスカッションもおこなわれました。
法とサステナビリティに関するアジア太平洋研究同盟
2日間の会議の後、研究同盟は2024年に、「Review of European, Comparative and International Environmental Law」に約12の論文などを掲載する特別号を発行する予定です。 2024年と2025年には、USydとHKUがそれぞれ、会議シリーズで予定されている残りの会議を主催します。
YPHSL学部長のLee Pey Woan教授は、複数大学が協調する背後にある動機について考えるなかで、次のように述べています。「技術の進歩とグローバリゼーションは、情報、アイデア、商品、人の移動と交流に大きな影響を与えました。 地球の自然体系に多大な変化をもたらし、地球上の生命を維持する自然体系にある能力に深刻な脅威をおよぼしています。 このような差し迫った課題にもかかわらず、国内外のレベルで法制度自体は、法制度が成立した当時のままで変わっていません。 したがって、学者や政策立案者は、複数のセクターが相互にサステナビリティを認識して、地球環境への広範囲にわたる変化による影響を予測して、今日直面している前例のない社会的および生態学的混乱に対処する、新しい法律およびガバナンスシステムを構想することが重要です。」