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PUNCH CD非盲検第2相試験におけるRBX2660の長期の有効性と安全性に関するポストホック・サブグループ解析(「再発性クロストリディオイデス・ディフィシル感染症を有する被験者におけるRBX2660の24カ月の持続的の臨床奏功および安全性:サブグループ解析」、24-Month Sustained Clinical Response and Safety of RBX2660 in Participants with Recurrent Clostridioides difficile Infection: Subgroup Analysis、ポスター番号E0100)のデータが発表されました。本試験には、CDIの初回エピソード後に標準的な抗生物質による治療を受けrCDIを2回以上経験したか、入院を必要とする重症CDIのエピソードを2回以上経験した18歳以上の被験者が参加としました。治療成功の定義は、試験治療終了後8週間にわたり、CDIによる下痢が発生しないこととしました。RBX2660投与を受けた被験者142人(評価可能集団)のうち、治療後6、12、24カ月の持続的な治療奏功を達成したのは、65歳未満の被験者でそれぞれ98%、97.9%、93.5%で、65歳以上の被験者で96.8%、93.1%、88%でした。性別、人種、経験したCDIエピソード回数によって分類された被験者でも、同様の持続的奏功率が観察されました。また本解析では、試験治療下で発現した有害事象(TEAE)を報告した被験者の割合は、6~12カ月(範囲:31%~43%)および12~24カ月(範囲:23%~37%)の間において、人口統計学的サブグループ間で同等であることが示されました。TEAEのほとんどは消化器系のもので、重症度は軽度から中等度でした。
フェリング・ファーマシューティカルズ(米国)の最高科学責任者(CSO)であるエリザベス・ガーナー(M.D.、M.P.H.)は、次のように述べています。「クロストリディオイデス・ディフィシル感染症は、再発のサイクルをしつこく引き起こし、人々の長期的な健康に影響を与える公衆衛生上の大きな負担となっています。 」
別の2件の解析は、PUNCH™ CD臨床プログラムのデータを評価したもので、RBX2660の投与を受けた患者における健康関連の生活の質(HRQL)の改善を示すポストホック解析を含みます。HRQLへの影響の評価は、「クロストリディオイデス・ディフィシル健康関連の生活の質質問票」(Cdiff32)に基づいています。Cdiff32は、3つの領域(身体的、精神的、社会的)と総スコア(すべて0~100の範囲で100が可能な最高値)を持つ有効な疾患特異的尺度です。
1件目の解析(「再発性クロストリディオイデス・ディフィシル感染症のエピソードを1回経験した患者における健康関連の生活の質:RBX2660の第3相ランダム化プラセボ対照rCDI試験[PUNCH CD3]の結果」、Health-Related Quality of Life in Patients with One Prior Episode of Recurrent Clostridioides difficileInfection: Results from the RBX2660 Phase 3 Randomized, Placebo-Controlled rCDI Trial [PUNCH CD3]、ポスター番号E0349)では、PUNCH CD3試験の被験者のうち、初回再発を経験したサブグループを対象に、8週間におけるHRQLのポストホック解析を行いました。本解析の対象となったのは、ベースラインと8週目のCdiff32データを有する被験者66人(76.7%)です(RBX2660群43人、プラセボ群23人)。未調整の解析では、総スコア(13.5±5.7、p<0.05)と精神領域(16.2±6.0、p<0.01)においてRBX2660がプラセボとの比較でHRQLの大きな改善を示し、身体領域(11.9±6.1、p=0.07)および社会領域(7.6±7.5、p=0.45)では有意でない改善が示されました。調整後の解析では、総スコア(11.03、95%信頼区間: [1.34;20.72])、身体領域(10.74、95% CI: [1.36;20.13])、精神領域(13.07、95% CI: [2.02;24.13])で統計的有意差(いずれもp<0.05)が示されました。
2件目のポストホック解析(「奏功者と非奏功者における8週目の健康関連の生活の質:再発性クロストリディオイデス・ディフィシル感染症を対象としたRBX2660第3相ランダム化プラセボ対照試験[PUNCH CD3]の結果」、Health-Related Quality of Life of Week 8 Responders and Non-Responders: Results from the RBX2660 Phase 3 Randomized, Placebo-Controlled Trial in Recurrent Clostridioides difficileInfection [PUNCH CD3]、ポスター番号E0348」)では、PUNCH CD3試験で再発がない奏功者(178人:RBX2660群125人、プラセボ群53人)と、クロストリディオイデス・ディフィシルの再発がある非奏功者(7人:RBX2660群3人、プラセボ群4人)を対象としました。奏功者では、ベースラインから8週目までの改善が両群およびすべてのCdiff32スコアで統計的に有意でした(いずれもp<0.001)。奏功者の調整済み解析では、精神領域において8週目にプラセボとの比較でRBX2660に有利な差(7.4, 95% CI: [0.33, 14.43]、P<0.05)が認められました。非奏功者では、RBX2660群で4つのスコアのすべてで数値的な改善が認められたのに対し、プラセボ群では各スコアがベースラインから8週目まで同等でした。
イェール大学メディカルスクールのPaul Feuerstadt医師(M.D.、F.A.C.G.、A.G.A.F.)は、次のように述べています。「これら2件の解析は、RBX2660が再発性CDIの患者で健康関連の生活の質の改善に役立つ可能性を示しています。」
ACG 2022におけるその他のデータ発表
さらにACG 2022では、併存基礎疾患を持つ被験者を含め、さまざまな集団におけるRBX2660の有効性と安全性を検討した4件の解析について発表が行われました。これらの解析の内容は下記の通りです。
クロストリディオイデス・ディフィシル感染症について
クロストリディオイデス・ディフィシル感染症(CDI)は潜在的な致死力を持つ重篤疾患であり、世界中の患者に影響を及ぼしています。クロストリディオイデス・ディフィシルは、重症の下痢、発熱、腹部の圧痛ないし疼痛、食欲減退、悪心、大腸炎(大腸の炎症)などの衰弱性の症状をもたらす細菌です1。CDIは、米国疾病対策予防センター(CDC)が緊急かつ即時の対応が必要な公衆衛生上の脅威であると宣言し、米国だけで毎年推定50万人の罹患者と何万人という死亡者を出しています1,2,3。
クロストリディオイデス・ディフィシル感染症は、再発の悪循環の開始点となる場合が多くあり、患者と医療システムに大きな負担をかけています4,5。CDI症例の最大35%は最初の診断後に再発し、再発を経験した患者はさらなる感染リスクが大幅に高くなると推定されています6,7,8,9。初回の再発後、最大65%の患者が再発を繰り返す可能性が推定されています8,9。
RBX2660について
RBX2660は微生物叢をベースとするライブバイオ治験薬であり、抗生物質治療後のクロストリディオイデス・ディフィシル感染症の再発を低減する潜在力についての研究が行われています。RBX2660は、米国食品医薬品局(FDA)より希少疾病用医薬品、画期的治療薬の各指定を受けています。RBX2660はフェリング子会社のリバイオティクスが開発しました。
PUNCH™ CD3臨床試験(Clinicaltrials.gov identifier: NCT03244644)について
PUNCH CD3は、rCDI予防におけるRBX2660の有効性と安全性をプラセボと比較して評価する前向き多施設ランダム化二重盲検プラセボ対照第3相臨床試験です。本試験では、CDIの初回エピソードの後に少なくとも1回の再発を経験した18歳以上の成人を対象としました。被験者は、有効性解析で最大8週間、安全性解析で最大6カ月の追跡調査を受けました。TEAEは、RBX2660治療群とプラセボ治療群のいずれにおいても軽度から中等度の消化器症状でした。
PUNCH™ OLS臨床試験(Clinicaltrials.gov identifier: NCT02589847)について
PUNCH OLSは、抗生物質治療の歴史的対照との比較でRBX2660の有効性を評価する第2相前向き多施設非盲検試験です。本試験では、CDIの初回エピソード後に2回以上の確認された再発エピソードを経験し、標準的な抗生物質経口治療を2ラウンド完了したか、入院を伴う重症CDIの確認済みエピソードを2回以上経験した18歳以上の成人を対象としました。有効性の主要評価項目(治療成功)は、CDIの再治療を必要としないクロストリディオイデス・ディフィシル関連の下痢がないことと定義し、8週目の外来診療時に判定しました。副次的な評価項目は、治療後24カ月までの有害事象とCDI発症を含むRBX2660の安全性プロファイルとしました。ポストホック解析では、治療後24カ月までCDI発症がなかったRBX2660奏功者の評価を行いました。
フェリング・ファーマシューティカルズについて
フェリング・ファーマシューティカルズは、研究主導型の特殊バイオ医薬品企業グループとして、世界中の人々が健康な家庭を築き、より良い生活を送っていただけるよう貢献することに傾倒しています。スイスのサンプレに本社を置くフェリングは、不妊症と産婦人科、消化器科と泌尿器科の専門分野におけるリーダー企業です。フェリングは、50年以上にわたり母子向けの治療薬開発を手掛け、受胎から出産までに対応する治療薬ポートフォリオを有しています。1950年設立の非上場企業であるフェリングは現在、世界各国で約6000人の従業員を擁しており、50カ国以上で事業子会社を所有し、110カ国で製品を販売しています。
詳細についてはwww.ferring.comをご覧いただくか、ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、リンクトイン、ユーチューブで当社の情報をご覧ください。
フェリングは、再発性クロストリディオイデス・ディフィシル感染症の脅威をはじめとして、微生物叢とヒトの健康との間の極めて重要なつながりの追究に傾倒しています。フェリングは、微生物叢をベースの新規治療薬を開発することで、未充足の重要ニーズに対応し、人々がより良い生活を送れるよう貢献しています。当社のツイッターおよびリンクトインにおける微生物叢治療薬開発専門チャンネルをご覧ください。
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