- ファイザーとの戦略的連携により、Dren Bioの専有的なプラットフォームを活用し、腫瘍細胞と骨髄系細胞の結合、免疫刺激、標的化貪食、持続的な臨床反応を促進する可能性のある腫瘍新生抗原の交差提示を行う二重特異性抗体を開発へ -

- 選定がん標的をめぐる取引の全体は10億ドル以上の潜在的な現金支払いと、将来の製品ベースの売上高に応じたロイヤルティーの可能性を含むものであり、Dren Bioはその一部として2500万ドルの契約一時金を受領 -

米カリフォルニア州レッドウッドシティ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- Dren Bio, Inc. (「Dren Bio」または「当社」)は本日、ファイザーと共同研究/ライセンス契約を締結したと発表しました。この戦略的連携は、Dren Bioの専有的な標的化骨髄系細胞エンゲージャー/貪食プラットフォームを使用して、選定がん標的に対する治療用二重特異性抗体の発見と開発に取り組むものです。


本契約の条項の下、ファイザーはDren Bioに現金2500万ドルの契約一時金を支払い、Dren Bioは今後の開発/薬事承認/商業上のマイルストーンの達成に応じた支払いを含め、計10億ドル以上の現金を潜在的に受け取る資格があります。Dren Bioとファイザーは、選定がん標的プログラムを臨床候補の選定まで共同で進め、その後にファイザーが残る開発/製造/規制/薬事承認/商業化活動のすべてを担当します。Dren Bioは、ファイザーが世界規模でライセンスを取得する標的特異的製品のそれぞれについて、契約期間中、将来の売上高に応じた段階的なロイヤルティーを受け取る権利を有します。さらに、本契約の条項に基づき、ファイザーは、追加の現金支払いと将来のロイヤルティーを条件として、Dren Bioからライセンスを受ける追加のがん標的を予約し、その後指名する権利も持ちます。Dren Bioは今後、ファイザーにライセンスされた標的を対象に開発する製品を除き、自社パイプラインの一部として開発中のその他すべての治療標的を含め、本プラットフォームの世界規模での独占的権利を保持します。

Dren Bioの最高経営責任者(CEO)を務めるネナド・トマシェヴィッチは、次のように述べています。「本契約は、Dren Bioの治療用抗体開発における専門性を浮き彫りにするとともに、疾患における骨髄系細胞を活用する当社の専有的なプラットフォームを用いた初の共同研究となります。この研究は、がんを皮切りに、幅広い治療領域において、患者さんに革新的治療薬を提供する潜在力を持つ差別化手法をもたらすものです。ファイザーは革新的な治療薬を提供するために揺るぎない傾倒ぶりを示しているため、同社は当社によるこの構想の達成を支援する上で理想的な戦略的パートナーです。」

ファイザーのオンコロジー研究開発担当シニアバイスプレジデント兼最高科学責任者(CSO)であるジェフ・セトルマン博士は、次のように述べています。「私たちは、ファイザーが確立したオンコロジー研究のリーダーとしての地位を基盤に、Dren Bioと協力して骨髄系細胞をがん治療に関与させる新規戦略に取り組めることに感激しています。力を合わせて、がん患者さんのために画期的な治療法を開発したいと考えています。」

当社の専有的な標的化骨髄系細胞エンゲージャー/貪食プラットフォームは、単球、マクロファージ、樹状細胞などの骨髄系細胞に選択的に発現する受容体に結合する二重特異性抗体ベースの技術です。腫瘍関連マクロファージ(TAM)などの特定の骨髄系細胞は、腫瘍の微小環境の一部であり、免疫抑制作用を持つため、臨床転帰の悪化につながる場合が多くあります。当社のプラットフォーム抗体は、TAMを再分極させ、樹状細胞と共に標的化貪食、抗原提示、その後のT細胞の性化に関与させることで、免疫療法の治療効果を拡大し、持続的な臨床反応を促進する潜在力を有しています。

当社のパイプラインのプラットフォーム抗体を用いてこれまでに得られたデータは、分化に関連する多方面の作用機序を実証しています。これらは、(i)骨髄系細胞と腫瘍細胞の直接結合、(ii)免疫抑制性の腫瘍微小環境の緩和(骨髄系細胞の刺激により、TAMの再分極を担う主要サイトカインを放出)、(iii) 腫瘍細胞の標的化貪食、(iv) 将来の腫瘍特異的T細胞の活性化を促す腫瘍新生抗原の交差提示により、長期にわたる免疫学的記憶反応を促進する可能性、です。当社のプラットフォーム抗体が標的とする新規食細胞受容体の独特な生物学的特性により、標的抗原の存在下でのみ骨髄系細胞の活性化を制御し、結果的に局所的にサイトカインを放出することで、より高い治療指標と安全性プロファイルを実現できる可能性があります。これまでに非ヒト霊長類を用いた前臨床試験で示された薬力学的効果に加え、観察された忍容性と安全性プロファイルは、今後のプラットフォーム候補に高用量または広範囲用量で使用できる潜在力があり、これによりT細胞またはNK細胞のエンゲージャーや抗体薬物複合体などの競合技術と比較した場合に、重要な利点を提供する可能性があることを裏付けています。

現在、Dren Bioが社内で開発している本プラットフォームのパイプラインには、液性・充実性の両腫瘍タイプを標的とする複数の抗体が含まれます。当初はがん治療薬の開発に傾注していましたが、これ以外にもアミロイド症やアルツハイマー病など、がん以外の適応症に関係する標的についても、本プラットフォームによる抗体を使用してデータを得ています。このデータは、本プラットフォームが複数の製品候補を成功裏に開発する上で非常に大きな潜在力を持っていることをさらに裏付けるものです。

Dren Bioについて

Dren Bioは前臨床段階にある非公開のバイオ製薬企業として、がんや自己免疫疾患、その他の重篤疾患の治療用抗体の開発に傾注しています。当社の経営陣と科学顧問は、病的細胞、タンパク質凝集体、その他の疾患原因物質を選択的に標的とし、それを除去するように設計された医薬品候補の発見と開発をカバーする重要な専門知識を有しています。Dren Bioの創薬パイプラインは、2つの異なるプログラムから構成されています。当社初のプログラムは、抗体依存性細胞傷害活性の増強に着目したものです。この初のプログラムにおける主力製品候補であるDR-01は、前臨床試験において、幾つかの希少な血液悪性腫瘍において、本来的な細胞毒性の潜在力を有するとともに疾患の主因となる細胞型に対して、抗体介在性の枯渇を迅速に誘導することが示されています。さらに、DR-01は、同じ細胞傷害性免疫細胞が重要な役割を果たすことが知られている数多くの自己免疫疾患の治療に使用できる可能性についても評価中です。Dren Bioは、2022年前半にDR-01の最初のINDを順調に申請できる見通しです。当社の2つ目のプログラムはその専有的な標的化骨髄系細胞エンゲージャー/貪食プラットフォームをめぐるものです。これは、単球、マクロファージ、樹状細胞などの骨髄系細胞に選択的に発現する受容体に結合する二重特異性抗体ベースの技術です。腫瘍関連マクロファージ(TAM)などの特定の骨髄系細胞は、腫瘍の微小環境の一部であり、免疫抑制作用を持つため、臨床転帰の悪化につながる場合が多くあります。当社のプラットフォーム抗体は、TAMを再分極させ、樹状細胞と共に標的化貪食、抗原提示、その後のT細胞の活性化に関与させることで、免疫療法の治療効果を拡大し、持続的な臨床反応を促進する潜在力を有しています。詳細情報については、当社ウェブサイト(www.drenbio.com)をご覧ください。

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Jeff Macfarland
SVP, Finance
ir@drenbio.com

情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 Dren Bioがファイザーとの共同研究/ライセンス契約を発表し、当社の標的化骨髄系細胞エンゲージャー/貪食プラットフォームを用いて、がん治療のための複数の治療用抗体を発見・発展へ