排せつ物からのグリーン水素は世界の1年間のエネルギー需要の半分をまかない、世界のCO2排出量を20%削減できる



ベルリン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 日本でのG20サミットにて、水素協議会は2050年までに水素が世界の総エネルギー需要の18%をまかない得ると予測しました。水素をプラズマ分解から得れば、潜在力はさらに高まります。ドイツ企業のGraforceはこの独自技術を開発しました。これはグリーン水素を動物やヒトの排せつ物や再生可能エネルギーから、CO2を排出することなく、低コスト・高効率で生産できるものです。



今日、農業は気候に悪影響を及ぼす因子として最悪と見なされています。それはCO2排出量が莫大で、高い硝酸塩濃度の液体肥料が土壌と地下水を相当に汚染するからです。Graforceは汚染物質を価値のあるエネルギー源に変える技術を開発したところです。従来の手法とは異なり、プラズマ分解は肥料やその他のヒト・動物由来バイオマスに含まれる窒素化合物と炭素化合物(例えばアンモニウム)を利用して、水素を生産します。これらはプラズマと呼ばれる高周波電界によって個々の原子に分解されます。これらの原子は再結合してグリーン水素と窒素が生成され、純水が「廃棄物」製品として残されることになります。



プラズマ分解による水素の生産は二酸化炭素を排出しないだけでなく、電気分解などの従来プロセスと比較して50-60 %低コストでもあります。電気分解ではより多くのエネルギーを消費して水を酸素と水に分解します。



Graforceの創設者でマネジングディレクターのJens Hanke博士は、次のように説明しています。「排せつ物からの水素生産には巨大なエネルギー潜在力があります。プラズマ分解により、有機残渣から膨大なグリーン水素を生産できます。これを燃料として使用すれば、CO2排出量ゼロの途方もないエネルギーを得られるだけでなく、膨大な量のCO2排出を防ぎ、気候保護に大きく貢献します。」



農業により世界では毎年、約1.5兆立方メートルのバイオマス(液肥など)が生み出されます。高エネルギーの有機残渣を含み、これからGraforceはプラズマ分解技術によって7億2400万トンのグリーン水素を生産できます。これにより6.5ギガトンのCO2、すなわち世界におけるエネルギーの生産と消費に伴う排出量の18パーセントの排出が防止されます。現在の予測によれば、世界は2050年に約3億5000万トンの水素を消費する見通しです。これは今日の人類が80日で消費するエネルギー量に相当します。7億2400万トンのグリーン水素があれば、約160日、すなわち1年のほぼ半分をまかなうに十分です。



水素は燃料電池やHCNG車、熱電併給ユニットで使用可能です。一方、窒素は世界の多くの産業分野で必要となる重要なプロセスガスです。



Graforceについて



ドイツ企業のGraforceは2010年から次世代型のエネルギー供給に取り組んできました。Graforceはベルリンにおける当社のPower2X工場において、自社開発したプラズマ分解技術を利用して水素を既に生産しています。廃水中の高エネルギー化学物質から水素を生産することで、燃料生産コストが半減し、大幅な収率向上がもたらされます。プラズマ分解はエネルギー産業内での持続可能性に必要な「水–水素–水サイクル」を生み出し、貯蔵と燃料電池の技術を成功裏に導入する上で重要な要素となります。www.graforce.de



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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 Graforce:排せつ物は未来のエネルギー源