PALMiCE4とRZ/G2Lボードの接続


RZ/G2L - PALMiCE4の接続イメージ


マルチコアデバッグ画面


コアベンチマーク画面

株式会社コンピューテックス(代表取締役:今西 宏次、本社所在地:京都府京都市東山区、以下 コンピューテックス)の高機能デバッガ「PALMiCE4」が、ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下 ルネサス社)の64ビットMPU RZ/G2L、RZ/G2LCに対応、2023年2月よりサポートを開始しました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/349960/LL_img_349960_1.png
PALMiCE4とRZ/G2Lボードの接続

ルネサス社のRZ/G2Lは動作クロック1.2GHzのCortex-A55が2個と、Cortex-M33を搭載したヘテロジニアス構成のマルチコアチップです。このようなマルチコアで動作するプログラムは大規模で複雑な構成となり、デバッグ(プログラムを手直しして正しく動作させる作業)も困難になります。プログラムにログ出力を埋め込む“printfデバッグ”のような旧来の手法では、複数のコアを連携させて動作させるまでに膨大な開発工数がかかります。

PALMiCE4はArm社のローエンドからハイエンドまでの各種コアに対応したデバッガで、RZ/G2Lに搭載されている3つのコアを一台で同時にデバッグできます。Cortex-A55で動作するLinuxとCortex-M33で動作するリアルタイム制御プログラムが連携するシステムでも、コアごとにデバッグ画面を表示させて同期デバッグが可能です。この機能により、Linuxアプリケーションをデバッグしながら、同時にコア間通信で呼び出されたCortex-M33の制御プログラムをデバッグできます。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/349960/LL_img_349960_2.png
RZ/G2L - PALMiCE4の接続イメージ

また、マルチコアの性能を引き出すには、各コアのスケジューリングを最適に行う必要がありますが、コアが設計通りに動作していることを検証するのは困難です。PALMiCE4にはコアベンチマークという機能が用意されており、この機能でコアの動きを見える化し、動作検証を簡単に行うことができます。コアベンチマークはコアの実行履歴を記録することで、パフォーマンス解析やCPUの負荷解析などが行える機能です。さらに64ビットArmコアのエクセプションレベル(EL0~EL3)により、プログラムがどの権限レベルで動作しているかを確認でき、エクセプションレベル→タスク/プロセス→関数へとトップダウンのプログラム解析が可能です。
これによりプログラムの動きをマクロに捉え、ボトルネック関数の絞り込みが迅速に行えるようになります。

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/349960/LL_img_349960_3.png
マルチコアデバッグ画面
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/349960/LL_img_349960_4.png
コアベンチマーク画面


■特長
● 一台で複数のコアを同時にデバッグ可能
● Linuxアプリ、ドライバ、カーネルのシームレスなデバッグ
● マルチコアの動きを見える化するコアベンチマーク機能
● 64ビットArmコアのEL0~EL3を切り替えてデバッグ
● ルネサス社のRZ/G2L評価ボードで動作確認済み
● デバッグのためのRZ/G2L評価ボード用セットアップ説明書が付属
● RZ/G2L評価ボードのQSPIフラッシュメモリの書き込みをサポート


■提供方法
「PALMiCE4(対象製品名:PALMiCE4-ARM64)」の機能として提供されますので、オプション製品の購入などは不要です。ユーザサポート制度に加入していれば、ソフトウェアのバージョンアップで提供されます。


■ホームページ
https://www.computex.co.jp/products/palmice4/index.htm


■会社概要
商号 : 株式会社コンピューテックス
本社 : 京都府京都市東山区五条橋東4丁目432-13
代表者 : 代表取締役 今西 宏次
設立 : 1989年8月
事業内容: 組込みシステムの開発ツールやフラッシュ・プログラマを中心とした
自社ブランドのソフトウェア、ハードウェアの企画、開発、製造、販売
URL : https://www.computex.co.jp/
情報提供元: @Press