IPC外観


 ダイキン工業株式会社は、このたびフッ素化学製品を生産する鹿島製作所(茨城県神栖市)内に、「鹿島統合生産センター(Integrated Production Center、以下IPC)」を設立しました。品質・生産性の向上を目的に、同製作所におけるプラントの運転管理・設備管理・生産管理に関わる人・組織・情報のすべてを統合化します。高効率・量産型生産のモデル工場として鹿島製作所で統合化のノウハウを蓄積し、将来的には世界に広がるダイキングループのフッ素化学製品の生産拠点に展開します。
 当社は、フッ素化学製品の安全・安定供給と生産性向上の両立をめざし、生産革新を株式会社ダイセルより学ぶことから始め「安定化」「標準化」「統合化」の3段階で取り組んでいます。フッ素化学製品の用途が多様化し市場が拡大する中、グローバルで事業成長を果たすためには顧客が求める品質を満たす製品をタイムリーに供給することが不可欠です。IPCの設立は、当社独自の思想を取り入れた「統合化」を推進し、品質・生産性の向上を実現するものです。
 人・組織の統合化では、従来、原料から製品が完成するまでの工程を生産形態別に4つに分け、それぞれ管理していた工場の運営体制を再編し、樹脂・化成品の2つの製品系統別の運営に統合しました。再編により、製品の生産工程の上流から下流までの情報を一気通貫で把握し、プラントの運転管理者が製造負荷の変動や異常に対応して迅速に監視・判断・操作することが可能となりました。また、7つの職場に分散していた運転管理、設備管理、生産管理の実行部隊をIPC内の1カ所の大部屋オフィスに集約することで、face to faceで知恵を出し合い、改善のスピードアップを実現します。
 また、情報の統合化では、新たに導入するシステムにより操業に関わる情報を収集・蓄積・抽出・加工し、改善の迅速化や生産計画の最適化を図ります。さらに、その情報を他拠点と共有・連携し、市場のニーズに合わせて柔軟に生産できる体制をグローバルで構築します。
 これらの取り組みによって、鹿島製作所の製造に関わる従業員1人当たりの生産量において、新型コロナウイルスの感染拡大の前に統合化の取り組みを開始した2018年度との比較で2025年までに50%向上をめざします。
 統合の場であるIPCは、従業員が部門横断で知恵を出し合って協創し、働きの質と生産性の向上を実現する環境をめざしています。利用者の健康、快適の維持・増進を支援する建物の仕様、性能、取組みを評価する「CASBEEウェルネスオフィス評価認証」において、工場内オフィスとして国内で初めて最高ランクのSランクを取得しました。従業員の「健康・快適」を実現しながら、新たな価値を創造するものづくりをめざします。


画像 : https://newscast.jp/attachments/NTlaZ4HboBBM8BHnciUq.jpg
IPC外観






★20210610_鹿島IPCプレスリリース.pdf


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情報提供元: @Press