中国史家の斯波教授は、国際的に有名な中国の社会経済史学家です。日本における漢学界(中国学界)と西洋社会学の専門家で、色々な種類の中国語の資料を応用し知識を身につけています。この3つの強みが、中国史の分野で飛躍的な成果を上げ、模範的な学者となりました。さらに漢学(中国学)の枠を越えて地域学・経済学・欧米史学理論方法を研究し、《宋代江南経済史の研究》(Sodai konan keizai shi no kenkyu)を執筆。西洋が宋史を知る際の重要な教材となりました。1968年に出版した《宋代商業史研究》(Sodai shogyo shi kenkyu)では、全体の仕組みを分析し宋代の経済史について書き下ろすと、日本学界のみならず国際漢学界でも高い評価を獲得しました。