福岡市博多区の大井北公園(愛称・夢を語る公園)で、3本の桜が満開になった。桜は2004年12月~05年1月に起きた福岡3女性連続殺害事件の被害者の一人、福島啓子さん(当時23歳)をしのんで両親が植えた。

 父敏広さん(67)は9日、淡いピンクの花を咲かせた桜の下で知人ら4人で花見をした。敏広さんは「子供たちや若い人が、この公園の桜の下で夢を描くことを願い続けています」と話していた。

 啓子さんは事件当時、福岡空港で航空機への乗降に使う「旅客搭乗橋」の着脱などの地上支援業務をしていた。05年1月18日朝、同市東区の自宅から英会話のCDを聴きながら歩いて出勤中に惨劇に遭った。3本の桜は05年秋、「親子3人いつも一緒だよ」と願い、両親が父、母、娘を意味する思いを込めて植えた。【柳瀬成一郎】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 殺害された愛娘しのぶ3本の桜 今年も満開 父「ここで夢描いて」