英紙サンデー・タイムズ(電子版)は16日、シャップス国防相が3月上旬にウクライナを訪れた際、ロシアからミサイル攻撃される危険性があったとして、南部オデッサへの訪問を急きょ中止していたと報じた。英情報機関から直前に「ロシアが動きを察知している」と警告を受けたという。

 シャップス氏は7日に首都キーウ(キエフ)に到着し、ゼレンスキー大統領らと会談した。その後オデッサに向かう予定だったが、シャップス氏の動きがロシア側に漏れているとの情報が入り、旅程を変更した。

 オデッサでは6日にも、視察に訪れたゼレンスキー氏とギリシャのミツォタキス首相の車列から約460メートル離れた地点にミサイルが着弾し、少なくとも5人が死亡する攻撃があった。

 シャップス氏を狙った可能性のある動きは13日にも発生した。ロイター通信などによると、訪問先のポーランドから英国に戻るシャップス氏を乗せた英空軍機がロシア領カリーニングラード近くを飛行した際、全地球測位システム(GPS)が機能しなくなる電波妨害が30分ほど続いた。空軍機は飛行位置を把握するため、別の方法を使ったという。【ロンドン篠田航一】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 英国防相の動き、ロシアに筒抜けか オデッサ訪問を急きょ中止